ビッグコミック2020年8月増刊号掲載(諸星大二郎劇場20 Morohoshi Daijiro Theater Vol.20)『手を愛する男』読了

今朝ラジオ体操のついでに買おうと思ったのですが、雨で中止でしたので、午後に買い物のついでに買いました。

表紙の煽り文句

その美しい手は救いの手か、それとも忍び寄る魔の手か—— 

 第一頁、柱の煽り文句

結婚相手に望むことは、十人十色である。ある男の“風変わりな条件”が、奇妙な事件を引き起こす… 

 最後の頁、柱の煽り文句

行き過ぎた愛は、自らの首を締めることに。 

 「絞める」

むかしの、シャーロック・ホームズとかそういう時代のロンドンが舞台の話。シェイクスピアの時代のロンドンではないです。スチームパンクでもない。婚活ということなので、ホイチョイの新刊、パパ活入門とも無縁。コマ割りが素敵でした。どこまで書くとネタばれになるのか。探偵が完全犯罪を防ぐどころか、とか、ダンス・ダンス・ダンスとか、グリーン・デイのほうがカビのせいで離れてても動くからレベル高い、とか。

シェパード。シェーン。シェシェ。しぇからしか。

主人公の女性は金髪だと思うのですが、考えたら、諸星大二郎のまんがは、例の、金髪効果のツヤ線を入れた人物を今まで一回も出したことがない気がします。プラチナブロンドはふわふわしてるから、実際はあんな重い線入らないという観察の成果なのか。でも金髪に染めてる人はあんな感じの重いブロンドになると思う。

https://twitter.com/kaiusa1/status/924122765786882048

そういうことを探求した何かがないか検索しましたが、知らないひとのツイッターしかなかった。ので、URLだけ置きます。そういうことを思ったのは、おそらく茶毛と思われる(赤毛かも)ジェーン・ボウマンという女性と、髪形が似てるせいで、降霊会の場面など多少キャラを混同してしまったからです。頁175の中途半端なベタ。

頁180の主人公のへの字口などもよかったですが、やはりコマ割りの躍動感、安定感がよかったです。

ついでにウェブでアンケートに答えようかと思いましたが、まだ開いてなかった。

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ビッグコミック増刊号 2020年8月17日号増刊 | ビッグコミックBROS.NET(ビッグコミックブロス)|小学館

<以下ほかのまんがの感想>

表紙は渡辺直美藤山直美から渡辺直美へ。

わたせせいぞうの新連載。小学館初登場だとか。その巻頭カラーの隣のカラー広告が、飛行艇まんがに出てくる飛行艇の広告。というか飛行艇を作ってる会社、新明和の企業広告なんでしょうが、気が付くまで時間がかかり、気が付くと、そのふとっぱらに感じ入ります。わたせせいぞうに話を戻すと、サンデーの祇園まかない飯では使えない大人向けエピソードをどこかで出したかったのではという気がします。遊びの内容とか、客筋とか。「近江乃」というお茶屋の名前を「近江万」と間違えて最初読みました。チューリップって、毎年球根買わなければいけないと思ってましたが、オランダから、そうしなくてもいい企業秘密のタネ球根を持ってきたということなのか。そういえば種苗法改正の国会成立が見送られたのは、ほんときつねにつままれたような話でした。野党に騒がせて与党がとりやめる古典的茶番劇。数で押し切れるご時世に、いまだにそんな絵を描いて工数かけて野党のレーゾンデートルを守ってあげれる人がいるのかと。

その次はAとサイバラ。名店のコーヒーのくだりは一度試してみます。その次は正直不動産の原作者。むかし、J2時代の湘南にはダフ屋がいたんですが、今でも彼らの意味が分からない。一度話してみればよかった。三千人とかの観客で、何をして稼いでたのか。

その次は山科けいすけの剣豪四コマ。ひえもんとりという単語が出たので検索しました。

その次が、ホイチョイパパ活ガイドの広告。の隣がギターウルフまんが。プログレが嫌いらしいのですが、悪口言った後、簡単にフォローしてるのが彼らの思いやりロックなのかもしれません。やっぱ、墨もないし穴もない男たちは商売人であり、大人であると。指輪もしてない。職人だからかもしれませんが。来店する女性が、小学校高学年から中学校の息子を持つボディ・コンシャスなワンレングス(つけまつげしない)である点は読者層を考慮と思いました。この車で、ポンと出す金が100kという部分が、金持ち=吝嗇のリアルさを実感させます。

次がギャラリーフェイクで、捨て猫については、杉本彩監修の本誌まんが関係者に単行本化前に見てもらって直した方がいい気もします。クウェートの王族なのに欧化してるこのアシスタントキャラは、今後も描写に苦労するだろうと思います。ギャラリーの展示物を片っ端から拳銃で撃ってますが、保険でなんとかなるのだろうかと思いました。

次がゴーダまんが。三峡ダム決壊作戦。今の中国はそれも想定して第三線作ってるのかなあ。ヘイ、シリ、とか、オッケー、グーグル、とかの未来。でも現実にはこういうふうにアシストしてくれないケース多数というか、とりあえず出費は増加すると思います。そういうふうになってる気がする。設定変えても、すぐ高速優先のルート検索に戻るナビとか。

次は情報量の多い四コマ。次の僧侶医師漫画は、次回で最終回だそう。あれほどドラマ化に執着してた関係者の誰かが、目標達成で燃え尽きたのか。次がモロ☆で、その次はゾンビまんが。この白人は、誰がモデルなんだろう。ライアン・ゴズリングではないし。

次の刀工まんがは最終回。ふと気が付くと、どの絵も手が小さいです。頭が大きく肩幅が狭い人物画の漫画家は少なくありませんが、さらに手首の先の手を小さく描いてしまう人はめずらしいです。首から上を別の人が描いているとしても、この手首から先は不思議。次は安定の岩谷テンホー。柱文句がライムでした。

飛行艇まんがが次。防衛庁だか海自だかに主要登場人物が代わって、若い女性が主人公で、うまく描いてあるので、うけない要素がないと思います。今気が付きましたが、能條純一のように、同じ顔のコマ(ナナメ)でアップしていく演出がこの人も好きなんですね。頁282の、同じ角度五連発はおもしろかったです。その後飛行艇も横向きのカットえんえんやるので、重なる。

レコード屋まんがも次回最終回だそう。今回はまだオーストリアの話。元嫁が息子にヘッドロックかけるところがよかったと思います。美大漫画は、前回、京都が舞台なのにこれまで気づかなかったと思ったのですが、やはり京都が舞台ではないようで、東北のどこからしいです。居酒屋百名山のひとが教えに行ってた県なんだろうか。別の県なのでしょうか。温度が低下すると、ケータイのバッテリーがあれするのは東北に限らないと思います。あったまれば使える。ゴルゴは、2016年の作品とは思えない純愛路線。

こんな感想です。でもアンケートには違うこと書くと思います。以上