映画が終わって明かりがついたら、四十人くらい観客がいたので、驚きました。サービスデーの水曜ということもありますが、近年の厚木ではかなりレアではないかと。
ふたりは殺し屋 その正体は
ベイビーわるきゅーれ
次は驚音上映ですか。ヤルき清々って感じだねー。いいね嫌いじゃない。おいで
「ベイビーわるきゅーれ」
職場の近くにもスタント関係?の団体があるらしく、よく8ナンバーの大型ワンボックスを見かけるのですが、主演の人はそこじゃないんだろうなと。この主演のスタントウーマンの人が化けるかもしれないとか、なんとかかんとかだったので見に行きました。
エレベーターの中で「おもしろかった」と感に耐えぬように漏らす人がいて、流行ってるんだなこの映画、と思いました。スタントウーマンの子と、彼女と戦う殺陣師のしとの動き(視野から急に消えるなど)に皆幻惑されたのか、あしつきがおかしくなってる観客がいくたりかいました。一人は消毒用アルコールに激突しかけてた。
既にしてレビューで、滑舌がどうこう言うのは聞いてましたので、冒頭、「時間差で来たわ」と言ってるのが、「痴漢されてたわ」に聞こえたとしても仕方ないです。
この映画はパラレルワールドで、暴対法のない世界というふうに考える必要があります。でもこの映画のおかげで、暴対法で守られているがゆえに、実態と隔離したイメージとしてのヤクザ感を抱いてしまってる観客にも、そうそう、ヤクザってこんなだった、と思い起こさせる効果があったので、そこはよかったと思います。お釣り二百万円とか、超古典的。「オーシャンズエイト」で笑い声が起こってました。
噂の #ベイビーわるきゅーれ 観てきました。
— 髙石あかり (@a_akari1219) 2021年9月15日
ラストバトルの伊澤さんがかっこよすぎて、惚れました。(もう何度惚れたことか)
仲直りのまひろちゃんも素敵すぎです
劇場で何度も笑いが起こっていました、その声を生で聞けました、一緒になって笑えました、
エンドロール終わってほしくなかったです、 pic.twitter.com/cBfcLRWKJW
主演女優が見に来てたのかとさらに後で驚きましたが、厚木ではなく池袋のシネマ・ロサに来ていたようです。劇中の鶯谷は、あれはなんでだろう。「天気の子」インスパイアでしょうか。バイト先のパイセンが、ことごとく阪僑だったのもふしぎポイント。イケズだったり、金銭に異様に目ざとかったり。
スタントウーマンの人の髪型は、職場のゲーオタ同様、目に入りそうな前髪で、そういう定型文法があるのだろうかと思いました。とにかく体のキレのよい子だなと、前転でソファにころがる場面を見て思いました。ああいう身体能力にすぐれた、思考よりフィジカルな子は、バーカウンターのあるような、観光客に開放されたタイのムエタイジムに泊まって現地ヒモ連盟にちやほやされるパターンがあると思います。
スタントの女優さんはかなり早くから、日々の研鑽を怠りなく動いていたんだなと。はたして、ブレイクするや否や。
https://www.youtube.com/watch?v=6OwL9E3u_mU
https://www.youtube.com/watch?v=jlLEmsCE3-c
https://www.youtube.com/watch?v=sOy-iXq5EpU
https://www.youtube.com/watch?v=3Q6UlPLBdCY
日本のガンアクションの難点というか、これはもう徴兵制にして国民皆兵にしないと克服出来ないと思うのですが、銃の前に簡単にからだをさらしすぎると思います。以前韓国映画「シュリ」を見た時に、二人同時に飛び出して、斜めに横切る動きをして、あたりにくい、的をしぼらせない移動を自然にしてるシーンがあり、こういうの邦画はなかなかだなあと思った時から、あまり変わらないような。この映画も、素人が撃っても反動がどうのこうので至近距離で撃ってもなかなか当たらないものだ、というセオリーを逆に信じすぎているのか、跳弾に対しても無防備すぎる気がしました。もっとも、別にそこはそんなくさすほどではないです。メイド喫茶で死ぬとは思わなかったとか、そういう予測不能の展開に比べれば、全然。コンビニ面接が夢落ちなら、イケズな関西人のワッフルも夢落ちかというとそっちはそうではない展開同様、メイド喫茶は予測不可能でした。「いまさら」は確かにそう思います。
回想シーンの新宿、お滝橋通りを向こうに見たあそこは、もしや以前働いたオフィスでは、と思いました。ボキャブラ天国の昔から撮影に空き家を貸してきた関連会社があるので、ここで撮影はアリだなと思いましたが、ほんとにそこでの撮影かどうかは知りません。監視カメラの死角という説明はないかったのですが、説明してくれたつもりで見ました。
この映画で唯一残念だと思ったのが、禰豆子が殺陣師にやられた後、無傷のまま放り出される展開。ここはつじつまがあわないと思いました。組員が消されたから禰豆子を血眼になって探してたはずなのに、なんでだろう。一箇所そういうストーリーの不自然さがあると、ほかのすべての卓越した部分を打ち消してしまい、それはその映画の玄人筋の評価の上下にもつながりそうと思ってます。本作は一時間三十五分と、コロナカでの配信で飽きられない程度の尺に抑えているので、二時間くらいの完全版になると、そこの矛盾は解決されてるのかもしれないと思いました。同時に、二時間の尺にして、邦画のよくある悪い点、後半ダレるが顔を出すくらいなら、矛盾はあれど一時間三十五分で突っ走るのもアリという気もしました。以上
【後報】
(2021/9/16)