チベット幻想奇譚|星泉 チベットの現代作家たちが描く、現実と非現実が交錯する物語
装画・扉絵 蔵西 装釘 宗利淳一 ←クギの字を使った「装釘」は、暮らしの手帖などに使われていると、ほかの方のはてなブログで拝見しました。
収められている十三の短編の、一個一個の感想の、三個目。初出は「カンギェン・メト」《岗尖梅朵》1989年。2009年青海民族出版社版が底本。作者は、勉誠出版から『ハバ犬を飼う』*1というスバラシイ短編集が邦訳されているアムドのヨッパライかもしれない人。第一のチャプター「Ⅰ まぼろしを見る」カテの作品。星泉サン訳。
本作はタクブンジャ初期代表作だそうですが、作者のチベット語版ウィキペディアで、打ち込んだ作品名がヒットしないで、またなんか字を間違ってるかなあ、と思ってます。でもGoogle検索だと、それなりに完全一致の本とか出るんでます。ワカラナイだから。
タクブンジャのアルファベットは下記から。
それまでの画像に比べ、ずいぶん酒焼けなすったな、と勝手に思いました。高地焼けとは考えません。
「カンギェン・メト」が海西蔵族自治州の文芸誌であることが分かったり、「メト」(漢字で書くと〈梅朵〉)が花の意味なのが分かり、《格桑梅朵》って、あーなんか聞いたことある、と分かったり、甘南にも《达赛尔》という蔵文文芸誌があるみたいなのがついでに検索で出たけれど、まだ日本に掲載作品が紹介されてなさそうで、その理由が、ろくなのがないから、だったとしたら、悲しい、いやいや忙しい過ぎて手が回らないんですよ多分、等々、様々な思いが脳内を錯綜しました。そうしたエトセトラはどうでもいいのですが、表紙画像を見ても、例の虫みたいな字体でないのでまるで歯が立たず、写せないのが残念です。
相変わらず? 飲みすぎなのはいいとして、江戸っ子は三代続いてはじめて名乗ることが出来る、を思い出しました。先祖がウネビ山のオオモノヌシとか、白蛇の化身とかそういうので、夜這いに来やはって、脇の下から出産した夢を見たかて、一样一样。惣領の甚六、穀潰し、放蕩者の遊び人が現れるので、三代続くのは難しい。ましてや少子化をや。私も又、以て瞑すべし。
上は、ニフティポータルのライターみたいな、甘粛側のアムドの詩人サン。
以上
【後報】
私が打ち込んだ『チベット幻想奇譚』の、チベット文字がいちぶ違ってるとご教示頂きましたので、つつしんで訂正します。まだほかにもあるんだろうなあ。
✖: བོད་ཀྱི༌འདྲེ༌སྒུང༌ངོ༌མཚར༌གཏམ༌ཚོགས།
○: བོད་ཀྱི༌འདྲེ༌སྒྲུང༌ངོ༌མཚར༌གཏམ༌ཚོགས།
トッホッホ。(2022/11/16)