月刊少年エース '07年3月号~7月号掲載。この巻も装丁者、デザイナーの名前がないです。カバー裏も白紙。原作者のあとがきがあります。漫画家さんのそれはなし。編集者・見野サンの的確なアドバイスがあった、と書いています。名指しの謝辞ではないです。謝辞はさいごに関係各位不特定多数に向けて書かれていて、「ありがとうございました&お疲れさまでした」です。こういうところもまた、こういう作品を描いて当事者各位から共感を呼んだ人らしいのかもしれません。
興味がないので見落としたのかもしれませんが、連載中にアニメ化したのに、アニメ関連のにぎやかしが、これまでの各巻の巻末にあった記憶がないです。
キャプチャーの街を背景にした、ちょっと今までとタッチのちがう表紙で、よく考えて、先行した小説版の表紙(別の人のイラスト)を想定してるのかなと思いました。
小説はこれから読みます。こうやって見ると、ボーイッシュなキャラが三人も出たんだなと。作者の好みでしょうか。主人公は、前巻からか、この巻からか、顔が変わってしまって、エラが張ります。餓死を目論んだらしいので、それで筋力が落ちて、顔面の筋肉もなくなってかえって皮がたるんだんでしょうか。
元ひきこもりの人関連のエピソードが分からないだけで、あとはこれまでの巻をぜんぶ飛ばして、この巻だけ読んでも分かる気がします。まさかホントに鍬で勝手に人の土地を耕すとは思わなかった。単純労働だから、その時だけドーパミンがええかんじで出たと思います。まだ薬に頼る場面はあるし、二人は性交渉するし、コンビニでフリーターとして働き出す。
とってつけたようにNHKの陰謀とか言い出すので、感化された人もいるかもしれませんが、村田紗耶香『コンビニ人間』のように立派な生活を送っていれば、みじんも影響を受けないと思います。自分を律して生活してるから。もっと、ゆうきまさみのマンガみたいに、ご近所に世界征服を狙うヘンテコリンな連中がいて、主人公たちは地球防衛軍みたいな特殊なドラえもんのポケットでも持ってるマンガかと思った。もうそういうものを面白いと思えない時代だったんですかね。十五年前、3.11前の発表ですが。
裏表紙。左がカバーで、右が本体。銀の冷たいカバーをめくると、暖色のオレンジ。聖地巡礼的なブログを拝見すると、このマンガの舞台は生田だそうで、藤子・F・不二雄も草葉の蔭でギャフンといったところでしょうか。まさかおひざもとでこんなことをやられるとは。指輪投げ捨てはよかったかもしれません。三田ハウスというアパートの形状が、相武台前から座間の途中に見える、あの例のアパートに似ていなくもなく、まあワンルームなんて似たり寄ったりだからと自己暗示をかけています。三田ハウスのモデルは現存してないとか。ヒロインがどうして主人公をロックオンしたのか、やっとこの巻で理由が分かりましたが、たぶんこれまでの巻でも分かりやすく描かれていて、私が気にしてなかったんだと思います。ヒロインは自室の窓から見ていたんですね、主人公がひきこもってのたうちまわるさまを。観察しやすかった。
生田ではないのですが、近隣ということで、在りし日の河童大王(ヒゲの先代)でも出してくれればよかったのに。銭湯も。
本体表紙。スキャナーの表面が汚れてたみたいです。以上