「ホワウェイ100面相」Not "face of farway" But "face of HUAWEI"(竹内亮ドキュメンタリーウィーク)"TAKEUCHI RYO DOCUMENTARY WEEK" 劇場鑑賞③タンザニア、ギニア、ガンビア "坦桑尼亚, 几内亚, 冈比亚" Tanzania, Guinée and Gambia.

www.youtube.com

全国上映というと、全国各地で上映することかと思うですが、有楽町の角川シネマ一館だけだとすると、羊頭狗肉ではないかと。大阪や名古屋、札幌でも上映してくれれば、全国上映なんじゃいかな。とは思いませんでした。

広東、日本、南米中米と来て、次はフェイジョウ、アッフリカです。

アフリカ象は好きですか? - Yahoo!知恵袋

最初に行ったのはタンザニアで、ここではただ野生動物を撮影するだけという、完全な観光で、ホワウェイとはまったく関係なし。そう映画の中で言い切っています。肩の力を抜いて、笑う箇所。

しかし、ケニアタンザニアウガンダの三国が旧英領としてひとくくりで語られることの多いなか、タンザニアがいちばん社会主義的な国でしたので、自然中国ともつながりが深かったことは知っている人も多いかと。そのタンザニアで、開発独裁の首長が世界で最も過激なコロナ陰謀論を唱え、必然的に反中国となるノーコロナ政策を積極的に推進し、あげく死んでしまい(ゴルゴ13のしわざかと当時は思いました)後継者が初の女性大統領だったことも今はよい思い出です。オダサガのケニアレストランで在日タンザニア人が前職を評して、「シンジラレナイ、ほんとにこの大統領はアホ、クルッテル」と当時言ってました。

b.hatena.ne.jp

ギニアはホワウェイの若手名物女性社員が登場し、獅子奮迅の活躍を見せたり、でもちょっとセンチなおんなのこの顔を見せたり、思い切って中国に戸建てを買って、そのローン返済をモチベーションに働くさまが縷々つづられます。ガンビアは駐在ふたりしかいないうち、ひとりが中国有名レストランからのひきぬきの特級(たぶん)厨師で、もうひとりのために日夜オイシイ中華菜を提供するため苦心しており、いかにホワウェイが海外社員の食生活を重要視しているか、いかに厚遇しているかがババーンと語られます。

bunshun.jp

ギニアといえば一個、二胡サンコンサン。

[B! 宗教] 【独自】賽銭箱を蹴り破壊する外国籍の男『神様はアッラーしかいない』と参拝者に発言 | MBSニュース

ガンビアというと近ごろ日本でも上記の事件があって、ムスリム強いんだなあと思いました。社会インフラもまだまだで、突如オフィスも停電するのですが、非常用自家発電装置はホワウェイではなく韓国のラッキー☆ゴールドスター社製を使っていました。なんとなく笑った。そういう治安なのでコックさんは買い出し以外まず市街に出ず、気晴らしはもっぱら室内での卡拉OKです。で、買い出しの撮影では、英語も不得手な师傅が、”语言不通,就不能讨价还价“(ことばがつうじなければ値引き交渉も出来ない)なので、撮影隊に値切り交渉の支援を頼みます。で、撮影隊は、ドキュメンタリー制作のイロハとして、我々はそうした介入は出来ない、"你因该应该自力更生吧"(ジブンでやんなはれ)、みたいなやりとりで断ってました。で、油汗かいて必死な厨师サンをしり目に、言葉が通じない電卓一本のやりとりでも、ちゃんと値引き成立するもんだな~、と、竹内サンが褒め殺し的な感想を述べてました。こういうクールな態度も中国でウケる要素だと思います。

ギニアの凄腕ホワウェイ社員も、いっしょにマーケットに行って買い物したりするのですが(そこでの会話はフランス語)"百闻不如一见"で、どう見ても地元に慣れ親しんでいるようには見えず、これを食べると恋がどうのこうのという苦い豆を食べてみせたりしていますが、なんとも付け焼刃な感じでした。

私は前世紀末に、当時中共と国交がなかった南アで工作をしていた(仕事をしていた)中国の人とあったことがあり、①中華人民共和国と国交がなく、中華民國(台湾)と国交を結んでいる国にももちろん中国人はいる、②アフリカで中国人は中国人だけで駐在チャイナタウンを作って暮らしていて、食事も自分たちで中華料理を作って食べている。現地社会と没交渉、ご当地のおいしい料理を教えて下さいなどと訊いても、“没想到,我们根本没有关心非洲当地人吃什么。” と言われるのがオチ。の二点が、21世紀が四半世紀を過ぎようという現在でも、まったくアップデートされておらず、旧態依然のままなのに呆れました。とともに、コロナカで中国が米国のBLMに工作資金を提供していただ、米国がカウンターで、広東深圳の黒人がコロナカで中国にヒドい目に遭っているとクローズアップしただ、などの事例を想起して、ものごとはそう簡単には変わらないやね、と思いました。

ギニアではホワウェイ英雄社員勇敢闘士が突貫で熱帯の寒村に3Gの電波塔を建てて社会インフラを整備し、ウォーウルフを筆頭に中国人観客から鼓掌,クラップゼアハンズ、拍手されてましたが、たぶん彼ら震旦観客们は、せっかく作っても、人民解放軍OBの警護が24時間体制で守っているわけでなし、すぐ壊されたり機器や鉄などを盗まれたりで機能不全になるのでは、しょせん砂上の楼閣、イエマンなところにウェンミンウェンホワをアレしても変わらんさ、とは1㍉も思ってなんかいなかったと思います。日本語では自慰行為と示威行為はどちらも「ジイコウイ」と読みますが、中文ではズーウェイとスーウェイは違う音。自衛隊自衛隊。少女A。また、5Gでなく3Gだったせいか、村人が持つガラケーは韓国製のSAMSUNGでした。ホワウェイでもシャオミーでもなく、サムスン

と、いうことで、せっかくホワウェイがお膳立てした社会インフラ、B to B ビジネスの維持保守、メンテに関していやがおうも関心は高まるのですが、それはその次の国、巴基斯坦 (パキスタン)で描かれます。刮目して待て、ということはありません。以上

stantsiya-iriya.hatenablog.com

stantsiya-iriya.hatenablog.com

【後報】

ギニアの模範社員サンと竹内サンが会話する場面で、竹内サンがコロナカにご父君の容体が急変した際、国境をまたいだ移動に都度隔離期間があったせいで、死に水をとれなかった経験を語る場面があります。南京から日本の大都市圏への移動に過ぎないのに、それがあまりに遠かった期間。うらむでなく、たんたんと語る、故地を越えて、国境を越えてよそぐにで暮らすことのリスクヘッジ

(同日)

【後報】

b.hatena.ne.jp

(2023/6/27)