ビッグコミックオリジナル『前科者』に出て来る本。電子版はないようです。ほかの著書も電子化されてないようなので、なんか信条があるのかもしれません。あるいは、本書はフィクションなのですが、実在の人物の写真が多く載ってるので、デジタル化したくないかったとか。
装丁 大久保明子 誰が撮った写真なのか明記されてません。"You shared my photos with all your friends." 最初、山田参助『あれよ星屑』や『昨日何食べた?』的BLラブコメで、彼の娘と主人公(♂)の奇妙な同居生活の話だと思ってました。ちがった。
探偵法間 ごますり事件簿 東直己 | フィクション、文芸 | 光文社
作者の人は存じませんで、假屋崎省吾や幇間探偵の仲間みたいな人だと思ってましたが、違った。
別冊文藝春秋2016年3,5,7,9,11号、2017年1,3,5,7月号掲載。電子版が読みたければWeb別冊文藝春秋で読めます。たぶん。ハンチバックの人もあんしん。
のみもの「ダカラ」みたいな子どもの写真や、オッサンの写真を交えての、『ヒキタさんご懐妊です』続編みたいな話で、文春でなくリトル・モアの出版物かと思いました。ちがった。
一回り歳の離れた女性と同棲以上結婚未満の生活をしてるとか、いかにも演劇界の人って感じだなあと思いながら読み、最後でどんでん返しがあり、日常モノでないんだ、フィクションなんだと驚きましたが、ウィキペディアを見ると、小田原やら梟やら動物商やら、著者と主人公に重なる部分が多すぎて、じゃあこのオチは何と思いました。
第三回:家族にあう<飴屋法水さん・コロスケさん・くるみちゃん> - She is [シーイズ]
上のサイトで、娘さんやパートナーの人のアウトラインが分かります。
頁43、コーヒールンバが出ます。
頁58、人間山脈アンドレ・ザ・ジャイアントの本名が出ます。ロシア系だったのか。
頁110、ビントロングという、地味なパンダみたいな動物という触れ込みの珍獣が出て、知らなかったので検索しました。
頁147、彼の娘は歩き出してから三年間、どこの公道でも私道でも屋外でははだしだったそうです。原宿の外人ハウスのオージーや北欧人のようだと思いました。破傷風やハンセン氏病にならなくてよかった。
頁232に戸山公園の写真が出て、なるほどなーと思いました。いかにも棲息圏ぽい。夜中にときどきヤンキー雑誌の撮影も行われる、戸山公園。ヒキガエルが多い。
パートナーの出番が少なくて、ずっと、父親と娘のやりとりばかりで、そういう小説がむかしあったなと思い出そうとしましたが、出て来ませんでした。検索でも出ない。異世界に転生したら娘がどうのこうのというなろう小説は出ました。
おくるみ。最後の土葬だけ、ちゃんと許可とったのか気になりました。最初の火葬部分が埋葬許可証とか詳しかったので。しかし語り部が交代していて、あまり立て板に水の土葬ウンチク語られてもキャラ的に合わないと感じて、それであいまいな記述になったのかもしれないと思いました。以上