図書館本。電子版ならナンボでもこの人のマンガ読めるんでしょうが、そうはせず日々を送っておりましたが、先日王妃マルゴを全巻図書館で借り、ついでにこの人を検索してみたらこれがあったので借りました。
(1) 完結後の広告でもこの表紙のイラストが使われておりましたので、もっと年上、高校生くらいかと思ってましたら、14歳、中学二年生だそうで、男子のこの肩甲骨と肩、二の腕はちょっとその年じゃないなと思いました。
(2)英題はおまけ頁から。砂時計自体は"hourglass"ですので、"Sands' Chronicle"ですと砂浜の年代記とか砂漠の年代記ということになるんでしょうか。ハングルだと「모래 시계」で、私がよくモレシゲ久彌というダジャレを発するのはご承知かと存じます。時計を意味する「시계」じたいが、ドアーズのブレークオンスルートゥジアザーサイドの歌詞の一部に聞こえ、歌詞のこの部分はかつては"Seek it, Seek it, Seek it"となっていたはずなのですが、今検索すると"She get, She get, She get"となっており、前はシゲッと聞こえるのがふしぎでしたが、今はふしぎでもなんでもないです。
(3)この話に関連して、よく読者が聖地巡礼で島根県の仁摩サンドミュージアムに行くコメントやレビューは読んでいたのですが、①巻ではやばやと(頁12)登場するとは思ってませんでした。
ここの一年砂時計から一話ごとに一歳年を取る物語の着想を得たのかと思い、ここの砂時計は「砂暦」と言うそうなので、"Sands' Chronicle" はその英語名称かと思いましたが、公式の英語では"Sand Calendar" でした。
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カバー裏の作品紹介。第一話冒頭はその14年後なので、一話一年で各巻二話とすると、七巻くらいの想定だったのかなと思いますが、十巻出てるので、二十年後までやったってことでしょうか。14年後に、結婚してパートナーと海外に引っ越そうという矢先、歳の離れた妹が偶然想い出の砂時計を見つけるところからスタート。そこから大ゴマで速攻回想の島根のサンドミュージアム、そして山陰地方の母方の実家へ。ウサギやシカをふつうに食べる雪深い山家のジビエライフから母親の自死と、めまぐるしく物語は進みます。母親のちがう妹との会話が冒頭ですので、この後、主人公は父親に引き取られるのでしょうか。
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読んだのは24刷。20年前は少女漫画の編集部も男性ばかりだった、のかな。
(7) おまけマンガにサンドミュージアムのレポがあり、一年砂時計はコンピューラで管理とありました。だからこの場合、砂の数も数えられると考えたのかもしれません。
(8)恋のライバルが早くも一人登場します。母親の死から生理が止まったとあり、生理が止まった話、最近も読んだなと検索したら、下記でした。止まったのではなく、長いこと来ない子の時が動き出す話。
stantsiya-iriya.hatenablog.com
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カバ折りのプロフィール。考えたら、誕生日の二日後にSNSで情報発信して、三日後に削除、四日後にこのお話の母親のように、自死で発見されてるんですね。季節も同じ冬(母親は年明けすぐ)甥っ子についてここに書かれていて、おまけまんがでサンドミュージアムに付きあったのは姉だそうです。姉の子なのか、別のきょうだいの子なのか。
(10)冒頭のおしゃまな妹との会話にすっと入れず、少女漫画の文法に慣れるのに時間がかかりました。エンジンがかかったような気もしますが、すぐまた読みづらさを覚えるかもしれません。そもそもなんで読んでるのか。以上