これも休憩中に読んだかな。だんだん、私が考える小学館のまんがっぽくなってきてます。兄がこじらせて妹もこじらせた、「出生の秘密」の行き違い、誤解は溶ける。また、前巻前々巻の暴言のけじめをキッチリ取らされる。そして何より進学ネタと受験勉強に置かれる力点。あれだけいろんなことから逃避してるのに、受験勉強からは逃避しない。笑かす。
頁51、連載時は広告が掲載されてた個所を、単行本化時に埋めるサービスエッセー。日本の少女漫画を彩る伝統文化。基本手書き。
今年の夏('04年)は記録的猛暑でしたね。
クーラーガンガンにかけながら この原稿をやっていて、
「クーラーきかないなーおかしい な」と思ったら・・・食料買い出しに 一歩外に出てびっくり。
39.5℃って・・・ありえない・・・。
「暑いの苦手」とか言ってたら これからの地球で生きてけ ないですね。
きたえねば。精神を。
2004年も東京は39度まで行った猛暑だったんですね。この頃私は何をやってたかな。書店業をリタイアして京都から神奈川に戻って、派遣に入って抜け出せなくなった頃か。
草むらで花に埋もれながら眠る少女のコマがありますが、虫に刺されて刺されて大変なはず。アニメ「魔女の宅急便」冒頭場面に触発されてるんだと思いますが、あれほど現実無視な場面も珍しい。虫にまとわりつかれて大変ですよ、あんなの。日本でもアムドでも試した私が言うんだからまちがいないです。
以前の巻で、定食屋でバイトする場面があって、当時すでに徐々に絶滅危惧種になってた「街の定食屋とそのバイト」でしたので、好きでしたが、もうこの巻では影も形もない。ヤクルトをモデルにした初期『グラゼニ』(講談社モーニング)で、プロ野球選手の主人公が神宮からさほど遠くない?定食屋で熱狂的トラキチの従業員女性を粘り強く口説く展開と並んで、当時すでに過ぎ去りし日々を追憶した定食屋シーンだと思います。
カバー裏内容紹介。主人公ふたりのドタバタはどうでもいいんですが、夜の世界から復学して、慶応高等部もしくは青学付属がモデルの高校にダブりで通っている優等生フジを「成長した」と割り切って書いてしまうのはいかがなものかと。そんなんなら中村獅童の明大中野モデルの学校にすればいいのに(意味はありません)
カバー折の著者近況報告でも卒業以来連絡をとっていない知人から編集部あてにぽつぽつ連絡があるとして、結婚出産の不安を埋めるパーツのひとつとして、「成功した同級生」もあるよなと思いました。上にも書いたとおり、小学館らしい受験ネタ重視の巻で、小学館の編集部はいちど持ち込みに行くと編集からの連絡がしつこいと1980年代すでに言われてましたので、そのど真ん中世代で、漫研等から絶対にその情報は得ているはずの在京芦原さんがそれでも小学館デビューを選び、こうしてまんまと受験ネタを描かされてしまうくだりはほんとに趣があると思います。
頁174。シャンパンが出ますが、飲んでる場面ではないからというJKビジネスのような言い訳があるかというと、それはないです。人類はだんだんに進化して、直立歩行した。
頁121。てきとうに撮ったので絶壁頭みたいになってすいませんショット。でもだから二次使用はされまい。そして、またアサヒビール。赤いラベルだったかと。いやそれはワンダのモーニングショットでしたか。この巻は「落ちる」「落ちてゆく」「いっしょに落ちてやるけん」みたいなせりふが多いのですが、「堕ちる」「墜ちる」だと重いので「落ちる」にしてると思います。受験生にはゲンが悪いですが、「堕ちる」「墜ちる」よりはマシと考えたのか小学館。
頁134。島根県の話で、親の負担を考えて国立狙いという話なので、岡山大と鳥取大学かなあと。大分と富山ではないと思う。
頁133。これは島根大学でしょうか。信州大、静岡大とほかにも国立S大はあるようですが。今検索して、山口県に国立大がないことを知り、驚きました。長州は官軍なのに、なんで地元に国立大がないんでしょうか。旧制中学の持ち上がりがなかったとしたら、なんでなのか。高杉晋作みたいなはねっかえりばかり量産して新政府の宿痾になったら困るとでも考えられたのか。ヒロカネサンの意見を聞きたい。
頁169。小学館編集部きゅん。としか。こういうのを見ると、むしょうに故土田世紀の漫画とか読みたくなる。いやしかし、時代はまだドラゴン桜だったのかも。ビリギャルはまだ世に出てないはず。
読んだのは15刷。これが最終10巻には初刷になるはず。大人買いする五秒前。カバーデザイン 大塚幸司
頁187
生きていかなくちゃ
と書かれたコマに自裁した母親と幼少時の自分のツーショットがババーンと。多分この漫画は永遠にその呪縛と戦うのでしょう。以上