結城昌治『残酷な夕日』夢枕獏『死闘の掟』:『男たちのら・ら・ば・い』"Male Persons' Lu. lla. b. y. " (問題小説傑作選3⃣ハード・ノベル篇)Mondai shōsetsu kessakusen Vol.3 Hard Novel anthology(徳間文庫)Tokuma Bunko 所収 読了

カバーフォト=島田達彦 カバーデザイン=熊沢正人 カバー印刷=真生印刷株式会社   解説 結城信孝 

結城昌治 - Wikipedia

この人もほとんど読んでないです。『軍旗はためく下に』はこのご時世、だんだん読む人もいないのだろうなという気がします。題名だけでパヨク書籍認定されそう。『ゴメスの名はゴメス』も、題名から内容を想像しにくい。

この作品は1968年新春特別号掲載で、集英社文庫『刑事』所収とのこと。ヤクザにはめられた刑事が、逃げつつ追う話。なぜヤクザが刑事をはめなきゃならなかったのか、そして刑事をはめてからどうケリをつけるつもりだったのか、についての刑事の謎解きが実に腑に落ちます。このやくざは、刑事のことも理解してなかったし、乾分のことも理解してなかった。

ja.wikipedia.org

めずらしく、ご存命で写真入りウィキペディア。本書収録作品中、この人だけ、世代が違うように見えますが、今となってはさほど意味を持たないかも。1984年12月号に掲載。徳間文庫『ハイエナの夜』所収。カメラマンとプロレスの話。プロレスなので、他の作品の中ではそれだけで異色。しかし私は、この人の一行改行にどうしても慣れないので、感想はパス。

すごい、ナントカであった。

跳躍した。

木々がざわめいた。

殺気だった。

文字数で原稿料計算する漢字文化圏において、原稿料は原稿用紙いちまい幾らで計算する日本の盲点をついた作戦、というわけでもないでしょうけれど、どうも、にがて。のちのケータイ小説も短いセンテンスで改行してる気がしますが、この人のスタイルが引き継がれたわけでもないと思ってます。同時発生。

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徳間文庫には麗羅がいたはずですが、ヤ行で文庫紹介が終わっていて、残念閔子騫。以上