『フットボールネーション 12 ―元日国立―』 (ビッグコミックス) 読了

奥付のタイトルに「―元日国立―」と書いてあったのでここでも付記しておきます。

珍しくアマゾンからの新刊告知がどんぴしゃで届き、それで知って買った本です。ワールドカップロシア大会直前なので、オヌヌメコンテンツ用AIの精度が上がったのか。

その割に帯にJリーガーの宣傳コメントがないので、んーなんだろと思いながら開くと、結構に過激な展開になっていました。


日本サッカーを諦めない――
帯折り返しは東クル“ラバーダック”プレゼントの告知。

(1)
巻末のあとがきで、ハリル解任に作者は絶望したとあります。詳細はそこをちゃんと読めばいいですが。
(2)
毎回お楽しみの、オカルトなのか科学なのかのフィジカル講座は、足の着地のさいのつま先かかかとか、です。全然関係ないですが最近中国語の某相模原市某公民館有料化に伴い、どの部屋が一番安いか見たら、茶室が一番安かったのですが、椅子でなく畳に座って授業は膝が痛いので㍉、という生徒の圧倒的意見で茶室で漢語講義は永遠の見送りになりました。日本人の生活の欧化というか老化というか、私もヒザナントカ変形ナントカですので、職場の仮眠室含め畳で暮らしてますが、授業的なものは㍉です。
(3)
東クルにはサポ、特にコアサポなんかいないので、サポ(と書いておれらと読む)の声で勝利を後押ししようぜ、ということもなく、相手も、ソニックブームのようなチャントやコールということもなく、コレオはありますが、ヤジやブーイングが、ビッグクラブのサポのいる風景として描かれます。横浜ということですが、鞠も、まあ、おかしな人は確かにいました。のべつまくなし機関銃のように罵詈雑言を浴びせ続ける人。東クルにもゴル裏集団発足のくだりがいずれ描かれるとしたら、グッズ企画グッズ販売をめぐるどろどろとか描いたら面白いと思います。インディーズ、コミケ
(4)
で、この天皇杯の決勝は、日本に20人前後しかいない国際レフェリーが主審副審なので、あたりや演技のファウル基準がインテルナシオナルで、横浜サポが「ファウルじゃねーのかよー」「なんでとんねーんだよー」「買収してんのかー」と野次をエスカレートしてゆくという、ドリームゲームとなっております。現実が、厳しくいくと、うまく倒れられて笛吹かれて、それで委縮してしまう繰り返しだったりすると、こういう夢があってもいい。キング牧師もアイハヴアドリームゆうたはるし。
日本の有資格審判は27万人で、Jとなでしこレベルは270人、さらにその中の20人が国際レフェリーだとか。狭き門。世界でも国際レフェリーは3,000人ほどしかいないという本書の説明です。
(5)
国立は取り壊されたわけですが、この漫画は、一巻で元日国立を明記してまして、新国立がまだカタチとして見えない現状、漫画でどう描くか作者と編集でさんざん悩んで、埼スタを描いてさらっとお茶を濁す、という方向は止めて、旧国立を紙もしくはデジタル上で再現させる方向で勝負した、そうです。アシさんが見開きの国立描いたそうで、作者はそれ見て泣いたとか。
(6)
で、そういうところに注力しすぎて気が廻らなかったのか、選手入場時はウインドブレーカー着てますが、脱いだらフィールドプレーヤーはほとんど全員半袖で、そりゃないだろと思いました。冬なのに。長袖手袋の旅人にどやされんで、相手を考えない強いパス。
(7)
ベルマーレ平塚セレッソ大阪天皇杯決勝を観に元日国立に行ったことがありますが、バックかゴール裏の最上段から見た、富士山が綺麗でした。このマンガでも、最上段から見た冬の富士山を描いてほしいです。以上