風のなかのす~ばる~♪
ナントカのぎ~んが~♪
場所を文化会館の駐車場とカンちがいしてまして、誰も来てませんでしたし屋台もなかったですよ、なんて言われてたので、ムキになって来てみたら、市役所でした。とほほ。
公式FBもありますが、垢のない私は見れません。下記は、なぜかダウン中の、タウンニュース記事URL。
https://www.townnews.co.jp/0402/2023/09/15/697432.html
綾瀬市には821人のスリランカ人が暮らしている。同市ではベトナム人に次いで多い。自動車販売で成功する人が多く、関連業種に伴う移住が急増している。
スリランカとひとくちにいっても、大別して三種類の民族がおり、言語も宗教も異なります。多数派のシンハラ人は仏教、タミル人はヒンディー、ムスリム(ナニ語を話してるのか知りません)が数%の人口。
4 民族
シンハラ人(74.9%)、タミル人(15.3%)、スリランカ・ムーア人(9.3%)(一部地域を除く値)
5 言語
6 宗教
仏教徒(70.1%)、ヒンドゥ教徒(12.6%)、イスラム教徒(9.7%)、キリスト教徒(7.6%)(一部地域を除く値)
で、新相模大橋のたもとにあるモスクは、なぜかスリランカ人のイマームなので、それで神奈川県央のスリランカコミュニティは、国内少数派の回教徒が多数を占めるという逆転現象がある、と言ってしまうとカッコいいのですが、私の感覚なので、実体は知りません。シンハラ人のレストランが二軒、スリランカ・ムスリムのレストランが三軒(休業中、パン屋兼業含む)から類推してるだけです。さがみ野にあった、ムスリム・インディアンがスリランカ料理店を名乗ってた二階のお店は、つぶれた。
で、かねがね、このフェスティバルは出店料が一日六万円と高額なので、友好や文化紹介を謳うにしては、そもそも同胞からぼったくり過ぎではないか、さすが破産国家*1、目先のことしか考えてない、国民ファーストでない、などなど、先入観と偏見をもって見ておりました。日本側の自治体関係者がどこまでその辺事情を摑んでいるのか、主体の中古車業界だってムスリムだし、と思いながら見ていたです。
と、思ったらわりとデカかった。市民まつりや朝市程度の屋台を想像していたのですが、店舗スペースもデカいし、自前のキッチンカーや屋台用の調理設備を持っている規模の店舗でないと、とっても参加出来ない感じでした。ので、参加してる店舗は、他県からの大きな店ばかり。地元の、ご夫婦でやってるようなお店だと、持ち出しも多くなりそうでキツいから見送って正解的な。横浜のベトナムフェスは都内からの参戦組主流でしたが(そして屋台も大きくなかった)こっちは千葉や埼玉、北関東からの遠征派主体。ベトナムフェスタは会場外で法輪功信者のベトナム人(華人?)が江沢民による生体移植に反対するビラを配ってましたが、スリランカフェスタでは会場外でビラ配る宗教はないかったです。
少年カラテの演舞や歌謡ショーをやっていた舞台。厚木基地に隣接してることとはまったく無関係に、こう見ると陸の孤島綾瀬市役所はコロニアルなふいんきがありますので、スリランカの大使館関係者などは気に入ったと思います。
ボートピープルということばがあった80年代に、対比として「エア・ピープル」という造語を流行らせようとする動きがあったみたいで、要するに空路の難民を指す言葉として定着させたかったらしい*2*3のですが、空路一時入国してそのままオーヴァーステイの出稼ぎと区別がつきにくかったからか、死語になってます。しかし、やはり空港から周辺地にコミュニティが出来てゆくというのは、セオリーですので、古参のフィリピン系パキスタンバングラディシュイランタイ等々、成田から同心円状にてきとうに空白地を埋めてゆくかたちでそれぞれ居場所を作っていく動きの主人公として、「エア・ピープル」ということばが再度着目されてもよいと思ってます。この日の出店者車両は、千葉、つくば、柏、大宮、エトセトラ。もちろん仮ナンバーあり。ゴージャスなサリーの美女がしゃなりと降りて、ブルゾンちえみの脇を固める男性のインド亜大陸バージョン二名を従えてましたが、その車は川口ナンバーでした。あと、まわりが車出しにくい位置にドーンとロールスロイスが止まってて、えらい人なんだろうなと思いましたが、大使館絡みのAナンバーやYナンバーではなかったです。
地元勢は、ムスリムレストラン兼パン屋がパンを売ってましたが、苦戦してるのか、なあ。売ってる連中の体格はいちばんカッコよかったですけどね。日本語で「ワニのパン」等々、スリランカのパン食文化を説明する紙などを作る発想も、ポップを書ける邦人のツテもないんだろうと思いました。モザイクとメルティングポットの違いを具体的に説明出来る事例。
ハラルの化粧品を扱ってたのか、ここはブルカの回教徒女性陣がいちもくさんにやってきてました。これが東南アジアのムスリマなら、未婚の女性同士だったりするのですが、インド亜大陸なので、必ず男性の親族のエスコートがついてます。たとえそれが小学生の息子であっても(というかそのパターンが多い)イランの本*4で読んだ通りでした。男性抜きの女性だけの外出はありえない。
真ん中は北関東から来たシンハラ人のお店。売り子の女性がなんというか、非常に我々日中韓オリエンタルというか東南アジアに近い顔立ちや肌の色でした。左は南インド系(タミル系?)の店で、そのとなりが主にムスリマ同胞向け化粧品、服飾、工芸品。右はもう一軒あったかな、それと、日本語ペラペラなゆえに一山当てようとして失敗した若者のセイロン紅茶の店(過疎ってたので出店料十二万円ほとんど赤字と思われる。ひと箱二百円で叩き売りしてました。)、近隣のハラルパン屋、雑貨屋、ココ椰子の実のジュースを売る店、その後また食べ物屋二軒程度。
スリランカといえばプレートランチですが、屋台向きでないので、あまりないかったです。ポルサンボルなど、風で飛ぶ具材を載せてない。神奈川県央では移住が遅かったので、フライドライスはフライドライスですが、成田に近い北関東は移住が早く、英語にコンプレックスのある邦人酔漢がイチャモンつけたのか、「チャーハン」になってました。私はこういうのを見ると、なぜか悲しくなって、島崎藤村気分です。融資断る。
閑話休題。食べ歩きを意識した揚げ物販売が多く、ロールスやカトゥレットがショーケースに満載で、その写真を撮れなかったのが心残りです。私はワデが好きなので、ワデを食べ、近隣であまり見ないひよこ豆、カダラの豚をもらいました。
コッツの即席めん。そんなものがあるんですね。古くて酸っぱくなり始めたローティとかパラタを刻んで炒め直したのがコッツと思ってましたが、かつては日にちのたってしまったヒヤゴハンの再利用だったチャーハンがメニューのメインを張るようになったのと同様、コッツも即席めんとして売れる時代になったのでしょう。あちらでは。
素焼きのナベ売り。まあこういうのは、磨り潰し用の石臼含め、インド雑貨屋で入手出来ますし、在庫無ければ注文も出来るので、別に。その場でサクッと買えるのは屋台の強みですが。
割って吸って食べて?のあとのココ椰子の残骸、ゴミ。一個千五百円。高いか安いか。
中古車会社のオバサンが、ウチワを配ってました。訊き忘れましたが、ヒジャブをつけてなかったので、非ムスリマでしょう。そういうふうに、やはり《走马看花》ではすくいとれず、こぼれおちてしまうものばかりで、てきとうでいいやと思った割には、こうやって感想を書いていると、あれは撮りたかった、これは聞いておくべきだった、と気づくことばかりです。
ちなみに、綾瀬市役所の斜め向かいはビバホームが併設されたショッピングモールで、ここで涼をとるインド亜大陸客もちらほら見ました。で、ここは厚木基地米軍関係者家族も来ます。が、モザイクなのでやはり接点なし。地元のシンハラ人レストランは英語ペラペラですので、米軍関係者も利用しますが、回教徒の店では、ほとんど見てません。その辺の今後が、実は興味あります。ここは自衛隊しかいない北関東ではなく、米軍がいる土地ですので、どうなるかなあ。
以上
【後報】
南林間のコンビニに、たぶんシンハラ人の、スリランカから来てる店員さんがいるので、このフェスタに行ったか聞いてみましたら、存在自体知りませんでした。隣の市の同胞が知らないというのも、そういうフェスタだったのかなという感じで。あるいは綾瀬がそれだけ陸の孤島なのか。
(2023/9/21)
*1:
Sri Lanka is no longer a bankrupt nation thanks to a $3bn bailout from the International Monetary Fund, the country's president has said.
(グーグル翻訳)スリランカ大統領は、国際通貨基金からの30億ドルの救済のおかげで、スリランカはもはや破産国ではないと述べた。
*2:
stantsiya-iriya.hatenablog.com
*3:
stantsiya-iriya.hatenablog.com
*4: