公式 http://miewoharu.com/
映画祭に出てるわけですから、英語タイトルは当然ありました。
https://camerajapan.nl/event/eriko-pretended/
http://www.workingtitlefilmfestival.it/miewoharu-eriko-pretended/
そこがピンカートンと違うところ。ピンカートンも出せばいいのに。
関内1,100円デー
28歳、売れない女優。
そろそろ本気出す。
「霊的ボリシェビキ」*1
観に行った時
ポスター見て、
「勝手にふるえてろ」
みたいな
こじらせ女子
映画、
流行ってるのか
と思いつつ、
手にした
ビール缶が
独自ラベル
だったので
小道具さん
頑張った、
どんな映画
だろうと、
気に留めていて、
しかしどうも、
売れない女優の
こじらせ女子
主人公と、
職業泣き屋
という素材が、
ちょっと
盛りすぎというか、
どっちが
メインテーマやねん、
という出来なのでは、と予測し、それがドンピシャあたった感のある映画でした。
第12回シネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)助成作品。
撮影協力:和歌山県海南市、紀美野町、有田川町。
泣き女 Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%A3%E3%81%8D%E5%A5%B3
泣き女なる職業が中華圏や朝鮮半島のみならず、近代日本にもまだあったと、
私が言う根拠は、山本有三『路傍の石』で、家出した主人公が、
流浪の「おともらい稼ぎ」をする女性たちに使われる場面を覚えてるからです。
路傍の石 Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B7%AF%E5%82%8D%E3%81%AE%E7%9F%B3
でもこの映画は、その職業が今でもそれなり隆盛で、同業者のバッティングがあったり、
かなりの旧家然オフィスを維持できたりと、ファンタジーワールドに突入してます。
誰も葬式に参列する人がいない老婆が生前「泣き」を依頼に来たりする世界。
そこで、ヒロインはやっぱりだめやっぱりだめだろうという感じが延々続き、
最後とうとうクビにされて、故郷から、ところ払いで東京に戻るという、
身も蓋もない話です。→ネタバレ。
いろんな映画祭に出て、日本のお葬式をビジュアル重視で布教してたみたいですが、
日本の葬式の風景をガイジンにも分かるように説明してないし、
泣き屋のポジションもわかりにくいので、おくりびと(葬儀屋)を越える泣き屋、
的な売り方が出来なかったので、ビール缶片手にごろごろする崖っぷちオンナ、
みたいなチラシで、内容と違うバンセンをせざるをえなかった感じでした。
私が訊いた台湾の話は、百歳越えて死ぬか、五世代先までいる(やしゃごか)場合、
お葬式は悲しくでなくハッピーにしなければならず、ハダカのネーチャン雇って、
死者にストリップ見せて踊り狂うそうです。参列者は見ちゃいけないのですが、
エロい奴はこそこそ盗み見するんだとか。バーサンが死んでも姉ちゃんのストリップ。
こういうのを、その場面を圧倒的な演出で見せるか、言葉だけで説明するか、
では、おのずとその映画がもうどこまで走るのか分かってしまいますよね。
だから、化粧室でやりあう場面も、バカみたいにボケで終わるし、
だめんずとの関係も、なんか掘り下げられてない。いわんや子役をや。
てゆーかミカンがおいしい農村部に育ってるはずなのに、
それで三食カップ焼きそばの食生活で満足出来るとか、
(チューブ入りの練りしょうがで味にアクセントつける)
人生でいったい何があったらそうなるのか知りたいですよ、逆に。
私の職場にも三食カップ麺か焼きそば人間がいますが、理解出来ない。
ビール缶は、女優として最大の輝きがビールCM抜擢だったから、
というだけの話で、実在のビール名使えないから小道具が仕事しただけ。
冒頭にフツーにスーパードライのロング缶が出るので、
そこも統一すればいいのに、とか、彼氏が彼女の実家で、
初めてそのビール飲むほどマイナー商品なのかとか、は、思いました。
これで東京帰ってどうすんだろ。周囲が帰らせようと考えてるのは、
よーく分かったんですが。居場所のない田舎。見栄を張ってるのは監督自身で、
本人も自覚してるがカラを破れない、とかだと困っちゃうなと思いました。
これは太秦の劇場用予告。上の方の動画は映画祭用の監督の予告。
やっぱり見栄を張ってるんでしょうか。それとも助成やロケ地のしがらみで、
身動きがとれなかったのか。舞台挨拶の動画がなんちゅうか本中華。
以上
付記:ピッチパーフェクト2*2みたいに、世界泣き女バトルとか、
やれれば見たかったですが、それ以前に、ヒロインが、
泣き女失格のまま一度だけマグレかなんかでうまく泣けるだけ、
で終わってしまうのでは、苦しいなとやっぱり思います。
陽の目が見れてヨカッタデスネ、で終わらず、ここから気張ってけさい。
ベダンダ。