後報
【後報】
装幀・恩地孝四郎
読んだのは昭和二六年八月の八刷。私はふつう画像の電話番号はマスクしますが、四桁の番号ではなんぼ都内でも通じないだろうツーツーツーですので、今回はそのまま載せます。値段が、百八十円と百八十五円の地方売価の二段構えになっていますが、当時の価格統制をよく知りませんので、なんだこりゃと思うだけです、私は*1
後記
この本が無檢印なのは、出版者と私との間の話合ひからである。人間がお互ひを信じ合ふこと、これを私は禮儀と考へてゐる。
永井龍男のエッセーに高田保という人と本書が出てきて、それで読んでみようと思って読んだ本です。
2018-10-16『永井龍男全集 第十一巻』読了
http://d.hatena.ne.jp/stantsiya_iriya/20181016/1539684203
で、これ貸し出し可にしたら駄目だろう、館内閲覧のみにしないとダメだろう、紀伊国屋書店だかどっかの委託スタッフの人たちも、じゅうぶんに懸念しながら、しかし何かアクションを起こす権限がないのか、結局は利用者の良心、善なる心に、本の状態保持、破損リスクの軽減をゆだねるしかないという本を手にしてしまったので、たまたま医者の予約時間まで空きがあったのをさいわい、小一時間図書館にこもって読破して返却しました。でもそのせいでおまわりさんのほうに行けなかったので、睡眠時間をじゅうぶんにとるまで、妙に焦燥と不安が続きました。
三巻まで出ていて、角川文庫にもなっているそうですが、読んだのは一冊目。
国立国会図書館のデジタルコレクションに入っているので、閲覧可能環境であればネット越しに読めるようです。個人で幾つか抽出して打ち込んでる方のサイトもありましたが、かなと漢字が現代綴りです。青空文庫は、あるのかもしれませんが、見つけられず。
国立国会図書館の本書
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000000872114-00
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/search?searchCode=SIMPLE&lang=jp&keyword=%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%81%B2%E3%82%87%E3%81%86%E3%81%9F%E3%82%93
《ブラリひょうたん》(ぶらりひょうたん)とは - コトバンク
https://kotobank.jp/word/%E3%80%8A%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%81%B2%E3%82%87%E3%81%86%E3%81%9F%E3%82%93%E3%80%8B-1407834
高田保 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E7%94%B0%E4%BF%9D
British Museum - Burari hyotan ブラリひょうたん
https://www.britishmuseum.org/research/collection_online/collection_object_details.aspx?objectId=3052957&partId=1&place=42806&page=2
頁14、三木鶏郎と、ラジオの出演料どころか持ち出しであるという貧窮悲話談義をした後、吉田茂片山哲民主黨共產黨についてやると影響が大きいので、それが選挙妨害となったら大変なので、エロ歌をやりますと言って書いた歌*2。
頁14「身上判斷詩（下）」
ふかいか淺いか
なきどころ
ばばも娘も
しがみつき
せつながつては
いのちさえ
いつそいらぬと
ちぢむ足ゆび
この足指を國貞描く浮世絵にしてほしいとのこと。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%9F%E6%A9%8B%E8%81%96%E4%B8%80
頁14「身上判斷詩（下）」
たまらぬとての
むり無體
らちも開けずに
たか飛車に
いいではないかと
じか談判
論外な……
伏字にしたかったが、神意によって浮かんだことばなのでご容赦願いますとのこと。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E6%9D%91%E6%B3%B0%E6%AC%A1%E9%83%8E
頁147、橋本雅邦が、訪ねてきた無礼な書生に描いてやった絵が、橋のたもとで土下座した、むさくるしい蓬頭で乞食のような男。書生はこれを高山彦九郎だと思ったが、絵をプレゼントしたお大尽に、これはお前だよ、品がないし土下座の方角が御所じゃない、と言われてンガングという話の後、川柳の話題に*3
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A9%8B%E6%9C%AC%E9%9B%85%E9%82%A6
頁147「機轉」
「大たはけこれが雨具かヤイ女」
太田道灌 山吹伝説 Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E7%94%B0%E9%81%93%E7%81%8C#%E9%80%B8%E8%A9%B1
落語 道灌
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%93%E7%81%8C
頁147「機轉」
「炎天に火を吐きさうな鬼瓦」
加賀千代女 Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A0%E8%B3%80%E5%8D%83%E4%BB%A3%E5%A5%B3
頁147「機轉」
「一かかへあれど柳は柳かな」
頁194「赤色容疑」に、幸田露伴がシャクシャインの乱に材を採った『雪粉粉』という小説を書いているとあり、岩波全集の第七巻にあるそうなので、読んでみます。
江差町公式 「降福孔夷」騒動
http://www.hokkaido-esashi.jp/modules/sightseeing/content0012.html
グーグルブック『康煕字典 安永本』の「降福孔夷」記載ヶ所
https://books.google.co.jp/books?id=mjZTN0UxmRMC&pg=PT592&lpg=PT592&dq=%E9%99%8D%E7%A6%8F%E5%AD%94%E5%A4%B7&source=bl&ots=iiUAQjyHZe&sig=aVUT7U1TIdbVpz5HDOFx3SmySHk&hl=ja&sa=X&ved=2ahUKEwj5urD7gsneAhWVUd4KHa3RC6EQ6AEwA3oECAUQAQ#v=onepage&q=%E9%99%8D%E7%A6%8F%E5%AD%94%E5%A4%B7&f=false
グーグルブック『詩経』当該箇所
https://books.google.co.jp/books?id=ZAF5bUQ6KygC&pg=RA1-PA112&lpg=RA1-PA112&dq=%E9%99%8D%E7%A6%8F%E5%AD%94%E5%A4%B7&source=bl&ots=g2TzNIWaBy&sig=NH2lwhWJZa73W3Om4WomPwKcB4M&hl=ja&sa=X&ved=2ahUKEwj5urD7gsneAhWVUd4KHa3RC6EQ6AEwBXoECAgQAQ#v=onepage&q=%E9%99%8D%E7%A6%8F%E5%AD%94%E5%A4%B7&f=false
神把大福踢给他。
日本習字 新地書道教室 平成25年10月号 草書課題 【秋山紅樹多】
孔草书书法欣赏_孔草书字典- 书法字典網
http://www.cidianwang.com/shufa/kong552_cs.htm
「紅」を崩すと「孔」に似てくるようです。知らなかった。
以上
（2018/11/10）
