英語タイトルは東京国際映画祭公式から。「まく子」は英語字幕の予告編をツイッターで見つけましたが、こっちは見つけられませんでした。
アナザーワールドって別世界の意味じゃん。半世界じゃないじゃん、っていろんな人に言われてると思います。ハーフワールドなのかソフトボイルドワールドなのか分かりませんが、そういう訳は嫌だったのか、だとしたらそれは何故か。パンチョッパリパンセゲ。
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上記が20190408に書いた文章です。この後、見損ねたまま時が過ぎます。
描いた人生になってる?
愛と驚きがぎゅっと詰まった映画です。
まさかこれが見逃した後劇場で視れるとは思わなかったのですが、各批評サイトの☆の数も多いままで(かなりな酷評も目に付くのに不思議)厚木でやってくれて、しかも千円均一でしたので、見ました。厚木も、ついにまた会員制復活なのですが、やっぱり、郊外は、遊民に占める「シネコン以外の映画を見たい人口」の割合が圧倒的に人口密集地域に比べ不利なので、折角タナボタの居抜きで、ジャック&ベティすら持たない三つのシアタールームが手に入ってるのに、それの維持管理がまた負担なのかもという…
ジャック&ベティに行くとしょっちゅうみかける支配人、小屋の数に比べてかけてほしいとプレゼンに來る映画の数の多さにいつも悩んでるはずなので(ケサル王とか)、厚木の三つある小屋をどう思うか聞いてみたい気もします。ハマになかったらキツいんちゃいますとか言うのだろうか。何部屋あっても「パタリロ!」は配給のしがらみでかけられへんかったと言うのだろうか(言うわけない)
シネマリンやアルテリオではそんなに思わないのですが、下高井戸あたりまで行くと、やっぱ人口密集地帯は観客も多いやと思う。港南台シネサロンとかはどう戦ってるのでしょう。長野のロキシーとか群馬県の高崎だかどこだかとか、あと柏。
最終日でポスターがもう貼られてなくて、半世界の画像はエレベーターの上映スケジュールにしかありませんでした。
映画自体はやはりそれほどで、レビューでもあらすじでもマスクされていたのか私が読み飛ばしていたのかという設定がままあって、まず稲垣吾郎を独身の世捨て人だと思っていたのが、親が死んで炭焼き業を継いだ、妻と中学生の息子がいる人で、その同級生ふたりがいずれも総角でした。
稲垣吾郎は、去年FM横浜で録音一人語り聞いた時は、なんか鼻持ちならないと思ったのですが(同乗者がまずそう言っていた)、さすがジャニーズ育ちで、そつなくキッチリこなしていました。逆にいえばそれ以上のくさみをぶちまけて、阪本組の色に染められてくれなかった。無理な注文かもしれませんが。弁当にでんぶで書いた字が読めませんでした。
池脇千鶴という人は理想の嫁ナンバーワンに近いくらいいい感じでした。剛力彩芽が削除されたインスタそのままの姿で芸能界に復活したら、こっちの路線だろうと思うのですが、残念ながらまた以前のようなメイクばっちりの画像ばかりが溢れるようになり、足の長さとかもういろいろ公開されたも同然なのだから、こっちの路線でもいいのになあと思ったりもします。
ワキの男優はいずれも非のつけどころがないもしくはうちどころがないくらいの名演で、しかし自衛隊のコンバットマンは、強いのだから、あんなしょっちゅう怒鳴るというかさけばんでもええしと思いました。あれでは弱い犬程よく吠えるに見える。もうひとりの同級生は、釣瓶の「閉鎖病棟」の強姦マンのようにも見えましたが、確認してません。
中学生の息子は、いじめを受けている設定で、「湯を沸かすほど熱い愛」もそうだったなと思いました。いじめをする側の子の親って言う設定描写は、なかなかないもんだと思います。ただの不良、親への反抗を描くだけになってしまう。パワハラのベルマーレなので、ついつい考えてしまうことです。「湯を沸かすほど熱い愛」のように、両親を「おとうちゃん」「おかあちゃん」と呼んでいたらどうだったろうと思います。女子なら可で、男子だとキモいかな。
なぜ半世界かというと、世間と世界は違うかというと、違わへん、どちらも世界である、がテーマ、命題なので、半世界ということらしいです。自衛隊の海外戦闘で自殺者が出るという重い話でもあるのですが、ネトウヨのツッコミを避けるためか、細かいディティールは不明のままです。だから実際には戦斗によるコンバットストレスではなく、現地基地にたまたま観光ついでで来て、気さくに話しかけてきた韓国人のヒョンが広げた「トクドヌンウリタン!」の垂れ幕といっしょにパチリ、が全世界に拡散されて、それで、ということだったらおそろしいなと思いました。トクドヌンまでは読めますが、タンの意味が私も分からない。あれやっぱ、韓国のPKO基地に行って、ひらがなで「たけしまはわがくにこゆうのりょうどです」もしくは漢字かな交じりで同文書いたの広げたら、①読めないけど報復と思って警戒する②読めて怒る どちらだろうかと思います。
そんな話です。三重県ナンバーばっかの三重県の話なのに、みんな標準語で「バカ」「バカ」言ってるのがものっそ違和感でした。伊勢のことばは、所謂ティピカルな関西弁とは違うけれども名古屋弁では全然ない、やはり関西弁の一種類で、それの方言指導やってたら撮影が全然進まないので監督が標準語で押し切らせたのかもと思いました。あるいは監督自身が泉州出身なので、近江とか紀勢のことばを聞きたないと思ったのか。今のNHKの「スカーレット」は、海老名市議会に刺客が送りこまれるほど巨大な組織となったNHKがその潤沢な資金を活かして、信楽弁と大阪弁二種類の区別がつくよう、両方の方言指導を入れてるみたいですが、そんなの今の映画界には無理な話なのか。
海がですね、伊勢志摩のあたりなのか、それほどきれいでなく、私が今まで見た日本の海の中で三本に入ると思う、尾鷲の美しい海ではなかったです。一ヶ所、バスの行き先が「宇治山田駅」とはっきり書かれているので、そのへんが舞台なのかなと思いました。
私にとって阪本監督とは、「どついたるねん」「王手」で赤井を再生させた(一度め)人で、あとは「KT」の人でしかないのですが、(途中「ビリケン」とかねむいのであまり見なかった)厚木の映画館では、原田甲斐は逃げた樅の木は残った泰三芳雄の大鹿村騒動記の監督だそうで、そっちは未見で、この映画も、電車内で崩れ落ちるのを外から撮ってみたり、雨の葬儀、出棺シーンを撮ってみたりと、おもろいなあと思いながら見ました。でも最初のほう少し寝ました。
以上