作者は、元朝日新聞編集委員の肩書付。装丁未記。苦し紛れ。本当は別の本を上げたかったのですが、舞妓まかない飯はまだ読んでないし、諸橋轍次『天は至誠の道』は見つからないし、『大地の咆哮』は再読してみると、記憶と違うし。で、今日が交通デーだそうなので、これを置きます。
表紙写真。たぶん海保から提供された、海上保安庁の観閲式で行われた密輸容疑船捕獲訓練。ドクロマークの船をなんとかせんとする勇猛果敢な戦士たち。
むかし、八戸の鮫を旅行した時、現地の書店で買った本。何故か、変わった本ばかり売ってまして、地元の人の回想録で、中学生の頃一日三食イカ刺しだった話とか、中国の魚類図鑑とか、あと、この交通研究会発行成山堂書店販売の交通シリーズとか売ってました。海に関わる本の専門書店だったのかな。
カバー折。この本の内容は、著作権によって保護されている旨、冒頭に明記されています。著者名検索すると、いろんな本が出ます。盛んな著述活動。
カバー折と頁16。1995年のアンナ・シエラ号事件とか、1999年のアロンドラ・レインボー号事件とか、1999年のテンユウ号事件などが載っています。どれも単体でウィキペディアに項目ないですが、海の世界ではだいじな事件だったのだなと。
September – The Japanese cargo ship Tenyu disappeared with a cargo of aluminium whilst en route from Indonesia to Korea. It was found three months later by Chinese authorities while docked at Zhangjiagang, its 15 crew members replaced by 16 Indonesians.
MOFA: Present State of the Piracy Problem and Japan's Efforts
M/V Tenyu incident, September 1998: M/V Tenyu disappeared after departing from Kuala Tanjong on the Indonesian island of Sumatra bound for Inchon in the Republic of Korea. The vessel itself was later discovered at Zhangjiagang in Jiangsu Province, China, but its crew and cargo (about 3,000 tons of aluminum ingots) remain missing.
上がインターネットで見つかった天佑号事件の概要です。引用してないIMBは日本語。本書によると、こんなおまけもあったという。
頁41
事件後、テンユウ号は九九年（平成一一年）七月、やっと回航されて船主の手元に戻っている。だが、船体は荒れ放題だったため、現地での修理費用に一千万円かかっている。さらに中国の司法、警察、税務当局から「事件処理に要した費用」として総額二千万円もの請求書が届き、船主は「自分の船を返してもらうのに、なぜこんなに金を払わなければならないのか」とこぼしながら、止むを得ず支払ったということだ。
こんな感じです。
以上
