作者名を「つる たいさく」だと思ってました。濁るのか。すいません。
#竜女戦記
— 都留泰作（Daisaku Tsuru） (@dtsuru) 2021年6月19日
これから描き込まないといけない、竜女戦記４巻以降のネーム帳…ストーリーとコマ割りは出来てますが…とりあえず３６０pくらいあります… pic.twitter.com/W3er2Juwph
だいたいこの手の大判漫画は（大判でなくてもですが）巻末に次巻予告があって、それはたぶん大友克洋『AKIRA』あたりからの伝統だと思うのですが（名コピー「待たれよ、待たれよ、時は短し！」を覚えてる人も多いかと）*1このマンガはどっかに連載してるわけでもないので、次巻予告がなくてこのまま終わってもありかもな、くらいに思っていたのですが、帯裏を書き写していて、次巻予告があるのに気づきました。多少、残念閔子騫です。
ブックデザイン 鯉沼恵一（ピュープ） 2021年6月16日初版 と奥付には書いてあります。
一巻当初のコンセプト「主婦が天下を取る！」は健在のようでした。いろいろこみいったあらすじで、一巻二巻ブッコフに売るのを忘れてましたので、分からなくなったら読み返そうと思いましたが、読み返さずとも済みました。だいたいついていけた。
連載しなくてよいので、細かい箇所もきっちり描きこめるわけですが、それ以上に、京都精華大学マンガ学部の総力や人的ネットワークを駆使した、描きこみ集約実験みたいのをやってるのかもしれないと、ふっと思いました。頁124の飾り紐や巻末の宝貝の細密画など、実はそういうのが得意な人が描いててもいいような。頁123下のコマの顔は、なんしか別の漫画家の誰かの絵のような気がしました。そうやって、いろいろちょいちょい誰かが手を入れても、平凡社的、作者的、京都精華大学マンガ学部的にむしろ歓迎な漫画のように思います。すぐ、ジャングル大帝のムーン山のヒゲオヤジの顔は藤子不二雄が描いたとか懐旧談を出してケムに巻けそう。
漫画としての喜怒哀楽って大事だなあと、最近『ロスト・ラッド・ロンドン』読んで改めて思ったので、頁220のパチンパチンなどは、よい場面描写だと思いました。
カバー裏
青竜の余命が短いことを知り、動揺が走る青竜蛇家。北国・白蛇家の脅威に対抗するため黒蛇家との政略結婚を急ぐも、太上帝の思わぬ心変わりにより、それぞれの運命は回転し始める――。
会話のやりとりは、「意味が分からない」が出て来る箇所は当然面白いやりとりで、それ以外も、米粒のついたしゃもじで気鬱のごろねをぴたぴた叩く個所など、狂ってて面白かったです。そういうのは、頁220が分からなくても楽しめる気瓦斯。
性描写は、そとだしのていねいな描写と、顔射がありますが、なんだかよく分かりません。女性が濡れてぽたぽた床に垂れるまでのところは見たことがないので、なんとも。
犬吠平の戦いが描かれ、多少理解しましたが、核攻撃にも匹敵する、竜の発動を阻止するため、五大老以下三十名の大旗本が諌止の集団切腹って、それしたらテクノクラート全滅に近いだろうと思いました。頁217の自害妄想含め、「現代とは異なる生命の価値観」あんまり知識がないので分からないのですが、懐剣の場合、壁に向かうものなんでしょうか。後、米びつは李朝朝鮮。
頁67、劫火に焼かれた三人の子どもが安置されて毎日とうみょうをあげられている図、がかわいいながらもシュールで残酷でした。
以上、思いつくままメモ感想を書きました。
