『酒のほそ道 43 酒と肴の歳時記』(ニチブンコミックス)読了

はまぞうからアマゾンが出ないので楽天。六月二十日発売だそうですが、七月二日のアマゾンメールで知りました。最近だんだん助けられるようになった。

あとがきは二子山親方(元大関 雅山)財団法人日本相撲協会という肩書をつけてるのですが、その一文が必要な時代なのでしょうか。


大好きなのが宗達さん、斎藤さん、竹股さん、三人仲良し仲間での飲み方です。
本当に心から言い合いの出来る仲間で飲む酒は最高ですよね!
財団法人日本相撲協会二子山親方(元大関 雅山酒のほそ道 ラズウェル細木

帯裏はデラックス本と総天然色本の告知。

COVER DESIGN CREATIVE・SANO・JAPAN

頁35、頁58、頁118と、この巻は3㌻、こじゃれた装画とロゴマークだけのページがあります。それもこのイラスト事務所なのだろうか。

以下だらだら書きます。

口絵、都心から富士山が見える坂はなくなったとあり、それはさびしいと思いました。お茶の水の、いもやに降りてく坂とか、懐かしい。富士見台とかでなく、駿河台という名称も奥ゆかしいと思ったり。

まえがき、高瀬斉という方は存じ上げませんでした。私はそんなもんです。

第1話「生肉の思い出」、最近献血に行った時、鹿肉や猪肉の加熱不十分肉についてチェック項目が出来てまして、過日ここの日記にも書きました。

頁21、この巻は、アマゾンレビューで、筆が荒れてるとの評があったのですが、このページの下の段真ん中のコマなど、そうなのかなと思ったりしました。上の段のコマをデジタルでなくアナログで模写して増やしたと思うのですが、会話しながらだとコップを手に持ってるように見えなかったり、他のコマにもちょいちょいありますが、明らかにぎこちない線の造形があって、素人の人が模写してるんじゃいかと邪推するような絵があります。どういう事情だったのか。

第5話「ウインナー」、とある知人の下宿で、初めてウインナーを茹でて出された時は衝撃でした。炒める以外調理法知らなかったので。ハーブの入った奴とかそういう、わりと値の張る奴は炒めて油の味がつくのがイヤなんだそうです。彼によると。

頁62、火鍋の話で、羊に紹興酒があうというのは、北方と南方のマリアージュみたいな話なので、ちょっと目が点になりました。まえがきのように、白酒で楽しむものというイメージがあります。火鍋は。南方の人は(南方に限らず白酒でない場合)ビールかと思ってた。

頁70、小トロにお目にかかった話。貴重だと思います。あるいは店のシャレだったのか。

頁77、アメリカの値の張るワインだったらフランスのものを選ぶ、そして日常は国産という随筆。分かる気もします。

頁91、京都の大根焚きは知りませんでした。あっちこっちでやってるんですね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%A0%B9%E7%84%9A%E3%81%8D

頁97、これで、アマゾンレビューでも盛り上がるくらいなので、ファンのあいだのもろもろではもっと盛り上がったのか、と。このひとコマだけでそこまで考えるのかと。それだけみんな、宗達を誰かと進展させたい、膠着を打破したいと思ってるんだなと思いました。美味しんぼは結婚、こち亀は独身。

第13話「ピッチャー」、冷えないビールを楽しむ文化の国だとピッチャーありなのかなと思います。デキャンタも。

第15話「ほうれん草VS小松菜」梅沢富美男でFAと思います。ご婦人は思いつかない。加賀まりこじゃないだろうし。

頁139、へー。

第18話で、市販の高度数アルコール飲料の話を読んでから、第16話の強めの酒オーダーに関する老舗居酒屋ローカルルールの話を読み返します。

大分の話は、山形で作者を囲むイベントに毎回駆けつける熱烈な酒ほそファンの地元が大分で、彼のアテンドで実現したとか。青森のサバの話や富山のホタルイカとはその点が少し違うんでしょうが、読んでて違いは分かりません。盛り沢山に見えて、随筆見ると行けなかった場所もあって、なかなか大変だと思いました。いいちこは大麦なんですね。いいちこに限らず麦焼酎はみな大麦なのかもしれませんが。入手しやすい小麦だとばっか思ってた。大麦というと、宮崎駿シュナの旅しか思い出せません。あと、その辺のツアーチベット旅行記を読んでると頻出する、チベット人と会話してるはずなのに裸麦を漢語のチンコー麦(青稞麥)と呼んでいる場面はオカシイ、とは以前も日記に書きました。その時も今も、検索した範囲では、ハダカ麦のチベット名は不明のままです。ツァンパは炒り粉をブッ茶で練った麦焦がしだし… 残波は泡盛ン銘柄。

あとがきの親方が礼儀正しいのは学生相撲出身だからでしょうか。

女子大生は二話。というか、まだ女子大生なんでしょうか。時計の針が進まないマンガとはいえ、なんか釈然としません。以上