珍しくこのマンガがそのへんにありました。初版。
デザイン 森本沙央理 AFTERGLOW
帯はBSテレ東のテレビドラマシーズン4の告知。
月刊ゼノンとウェブぜにょんに、去年の9月とか10月から今年の2月まで掲載分。
頁7、トビウオを三枚におろして羽つけたまま焼き魚にしたものが出てきますが、これ、画像検索してみると、出ないですよ。飛び魚ってちっちゃいから、焼く時はイワシみたく丸魚のまま焼く感じですし、アジくらいの大きさのを頭落として身だけにおろすと、その時羽根はエラのほうなので、いっしょにとっちゃうとか、そんなのばっか。で、魚焼く時、だいたい尻尾とか鰭とか焦がすじゃないですか。プロなんだから当たり前でしょって思う人もいるかもしれないすけど、あんな長い鰭を焦がさず身はしっかり火を通して焼き上げる。いぶし銀のような、店構えにふさわしい一品を出してきたもんだなと。
頁15、野球中継やってる中華屋。地デジでなくBSにするひと手間も、そろそろ浸透してるだろうと。あと、最初「糖醋肉」に感じた違和感の正体が分からずそのままにしてしまいましたが、風呂入ってる時思い出しました。タンツーは、トリの甘酢あんかけ糖醋里脊とか、肉団子の甘酢あんかけ糖醋丸子とか、パイコーの甘酢あんかけ糖醋排骨とかの場合に使って、スブタは、なるべく、大清中華の時代の菜単から続く由緒正しい名前「古老肉」を使ってほしいなあと。日本語ウィキペディアとかの説明に沿って使うと、この回のスブタはタンツーになってしまうわけですけど、ハングルも中文もこの項目名は"咕嚕肉"ですし、だいたい日本語版ウィキペディアは、ハングルや中文版の、吃"素"、豆腐で肉の代用した精進料理のスブタの写真に、「トマトケチャップを酢の代わりに使った酢豚」なんてとぼけたキャプションつけて間違えてるくらいだし。
頁30、「きこしめす」にわざわざ註をつけて、意味を説明してますが、コマの中では、アテに対し「きこしめす」を使ってるような。
頁56、えびのみそだけを青じそでくるんで天ぷらにしたもの。本文ではただ単に「紫蘇」って書いてますけど、大葉ですよね。あの鍛高譚の紫の紫蘇って、そのままでもてんぷらでも食べない気瓦斯。全然関係ないですけど、相模原市の某とんかつ屋は、有頭海老でエビフライ作るのですが、オーダーすると、「みそは味噌汁に入れてお出ししてもいいでしょうか」と聞いてきます。
頁65、二月までの掲載作品で「平成最後の大ぜいたく」ということは、五月までもう贅沢しないんですね。旬のものでバカっ高いものもないだろうから、いいのか。
頁76、大根のてんぷら。塩で食べるんでしょうけど、大根おろしもみじおろしで食べたら、へんなことになるんでしょうね。店名がしっかり出て来るのでけんさくしたら、富山県滑川市の自転車屋さんしか出ませんでした。何の意図があって。
頁90、ベッドが場所取るワンルームかと思ってビックリしました。さっきまで不在がちの妻と息子がいたのにって。家族は彼の脳内妄想、でなくて、ソファがベッドに見えただけでよかった。ソファを背もたれがわりにして、じゅうたんの上に直に座ってリビングで窓から夜空見ながら飲んでるんだなと。野菜主食は、健康診断で再検査とかになってるとかそういう話かと思ったのですが、ちがった。
頁108、個室居酒屋のカウンター席。とってつけたような和風の庭が見渡せるんですね。スマホ用のコンセントはあるのだろうか。あとWi-Fiと。やかんビールはよく分からない。割れないようにプラスチック製にしたピッチャーは、洗ってるのになんかヨゴレがとれない感があるから、それで薬缶なのかもしれない。
頁104、手羽餃子と鶏皮餃子が別ものと思ってなかったです。少し考えれば分かるのに。
頁117、れんこんまんじゅうという料理を知りませんでした。
頁120、さざえのなめろうも知りませんでした。検索結果は個人のブログや旅館ばかりでしたので、ここに置きません。
頁130、トルネードウインナーも知りませんでした。私も下記のような名称で呼んでました。これがトルネードウインナーだそうで。
頁139、「エ」は大文字でいいんです。小文字にしたらネイティヴに通じなくなる。ドラゴンボールのシェンロンのタマゴかと思った。あるいはシャンタン(上湯)の誤記かなーとか。シエンダンだったとは。
辻料理学校なんかも「シェンダン」と書いてるし、この問題は奥が根が深そう。"蛋"は私はダンと言ってますが、日本語の「タ」は有気音でなく無気音ですから、「タン」と書いてもいいんでしょうという。例の、清音濁音は有気音無気音にあらずルール。
あとがき、ノロウイルスの話。牡蠣ってあたるんですね。私はパキスタンで何かにあたりましたが、何にあたったか分かりません。水かな。
この漫画はタチキリがほとんどなく、編集者が気が狂ったようにノンブル打ったんだろうなとニヤケつつページ数を列記させて頂きました。ほんと便利な漫画。以上です。