読んだのはマガジンハウスの単行本。他の人のブログで見た本です。
中公文庫は、同じイラストですが、題字と著者名の位置が異なります。奇遇ですが、本書の著者兼装幀者が、最近読んだ村松友視の本を装幀してました。
装幀は著者と吉田浩美の[クラフト・エヴィング商會]
初出はマガジンハウス社のPR誌「ウフ」2006年11月号~2007年11月号、2008年2月号~9月号。単行本化に際して加筆訂正。そのPR誌を検索しましたが、最初よく分かりませんでした。この頃は、町蔵のパンク侍や、いましろたかしのエッセーなども連載していたようなのですが、ウィキペディアにも版元公式にも、その後どうなったか書いてなくて、個人の方のブログで、2009年4月15日の200905号を以て休刊したと知りました。Fujisan.co.jpでバックナンバーは今でも読めるみたいです。
https://magazineworld.jp/oeuf/
読んだぞーという感じ。
読書会って、一度も出たことないというか、村上春樹の新刊出版前夜にマニアが集まって侃侃諤諤やる風景の報道見ましたので、そういうものかと考えています。ちがうかどうかは、出ないと分からない。本書に登場する読書会は、幹事ひとりによりかかっている感じです。私や孤独死した知人が参加してた、某漫画家のファン同士のつながりの会報が送られてくるコミュニティもそんなですけど、オフでないので、幹事の体調不良で会場開けられないとか、セッティング毎回めんどい云々とか、そういうことはないです。会報作成と送料より会場代のほうがかかる気がするんですが、どうだろう。あとは出ないと分からない。
出てる人は、SNSで読書感想書かなくなる気がします。書くとして、他の人の感想と、その場で言えなかったそれについての反論やコメントを書き出すこともあろうかと。それで書かなくならずに行ければそれはそれでいいですが。
デパートの寝具売り場という以前に、デパートそのものが本書刊行からの十年でさらに苦しくなってると思いますので、おそらく独身と思われる主人公や同僚が、転職にしろ異動にしろ、生き残っていてくれるとよいなと思いました。休憩に行くとかえって疲れるなんて言ってられないと思う。というかこの頃はスマホいじるという選択肢はまだ小さくて、今だとその比重が大きいので、それで疲れるかどうか改めて問うべきだと思います。
二人の主人公の交わらない並走なので、ポルトガルなど、共通のキーワードが出た時点で、どっちの話か確認しなおしながら読みました。
『国境警備員の憂鬱』という読書会の指定図書は検索で出ませんでした。こんなのがでた。
冒頭の『ボートの三人男』は実在するのに、不思議です。ロンドンハーツ読書会倶楽部、子どもに見せたくない本ばかり読む会、パパ活、ギャラ読み。ではなく、本書に登場するのはロンリーハーツ読書倶楽部。
stantsiya-iriya.hatenablog.com
以上