"中国地图册 ZHONGGUO DITUCE"(中国地図帳)再読

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主编:晋淑兰 邱香平 封面设计:北方 荣获全国优秀畅销书奖 中国地图册 ZHONGGUO DITUCE

またまた苦し紛れです。ハンディタイプの地図帳。神保町の東アジア関連書店で買いました。中国でもふつうに売ってます。昔は重宝しました。日本の時刻表がJTBとJRとあるように、中国のこういう地図帳も各社から何種類か出てます。大差ない。名所旧跡の記述がどれだけウザいかの違いでしょうか。「地図」でも通じるっちゃ通じますが、日本語だと「地図」だろうと思ったのでこう書きます。業界の慣習とは違う気もしますが。

表紙からし南沙諸島がバーンとあるのが分かりますが、特に南沙諸島に特化したページはないです。例の、バス停とか滑走路とかがあるような地図はないということで(バス停は中華民國実効支配島でしたか) 各種ある地図帳の中にはあるかもしれません。ないかもしれない。台湾の右上に見えるのは尖閣諸島のような、台湾領の島のような(そう解釈するのは苦しいですが) こういうの前から特筆してたか知りません。この本自体は2002年4月初版で、買ったのは2008年第11次北京修訂版。ここに地名の入る意味が分かりませんが、そういうものかな? A5版。

右に軽く、てきとうに例として黒竜江省の部分を置きました。オレンジ色で囲ったのがもうパンツははかない勝新兵隊やくざ』で出てくる黒河(アムール川対岸がロシアのブラゴベシチェンスク。冬期は河川が凍結して地元民が往来するのが見えるような見えないような)や孫呉。左下のクリーム色が唯一多分誰でも名前は知ってるチチハル。左上に、一度行ってみたいなあと思いつつたぶん行かない、内モンゴル側の鉄道分岐の街、ジャグダチを青で、その上の、塔河漠河(鉄道終点駅と国境の同名村)を水色でマルしました。

Google マップ

国境の村は「北極村」という観光地で、「極光村」という別名もあったはずですが、いかに中国最北端でも、その上にドーンとロシアのサイベリアがいっぱいありますので、オーロラが見えるわけもなかろうと。でも中国地図しか見ないと、その上のロシアの規模が分かんなかったりします。

Google マップ

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上の三枚地図は、左が、吉林省サイド。そこから見た第二波上陸の街、スフナとウラジオストクと、その患者がひとつの病院だけで三百人いて、メシまずいとウェイボーで拡散してニュースになった牡丹江が赤。あとなんとなく満蒙開拓の少年義勇軍だかなんだかの学校があって馬賊に襲われて全滅した鏡泊湖と、朝鮮族自治州の、新田次郎が引き揚げの時死体がどうのと書いたか書かなかったかの延辺まわりを白で囲ってます。真ん中は、黒竜江サイドからスフナと牡丹江を見るとこうなるという。で、右は、もっとずーっと上まで国境はつながってて、角っこにハバロフスクが見えるから、経路スフナだけでもないだろうなと思うけどあまり考えません、という図。

こういう感じでぼけーと地図を眺めることがあるかというと、もう全然ないです。ウェブだと、グーグルマップは中国ではVPN遮断だろうから駐在マンション以外アレでしょうけれど、百度の地図があるよんとかどうのこうのと誰か言ってました。確か、あるけど、重くて大変だった、かな。十三億が情報書き込んだらそりゃ重くなるか。

ウォシュレットがないと旅行も不便そうだし、ジャグダチみたいなへんぴな街にぶらぶら旅行に行こうと思ったら、やっぱり二週間から一ヶ月はほしいし、そんなヒマもなしと。だいたい現地に知り合いがいなかったら、行ってもつまらないというのが最近の心境です。

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だいたい中国の地図帳は、省ごとの見開きがあって、その後ろに、その省の主だった都市の地図がついてます。で、上は、例えば、湖北省なのですが、省会の武漢や宜昌がまず見開きで、次のページに鄂州や、この黄石や、隨州という大きな県城?の地図が載ってるのですが、どこならとしか思わないレベルで、中国各地で日本車や日本製品の修理チェーン構築やサプライヤー、代理店づくりに奔走するような人でなければ行かないだろうなと思います。たまたま、元湘南のアジエルが、武漢のクラブのあと、黄石のクラブに行ったなとかすかに覚えていたので載せました。

まー広いです。ロシアやカナダやアメリカも広いでしょうが、こんなに人間が密でないと思います。中国は開発され尽されてる。同じく人口過密の老大国インドはどうなんでしょうか。以上