読んだのは下記、愛蔵版。1992年に同じ出版社から出ていた本を、著者没後(自裁後)の2001年にハードカバーで再版したもの。カバーデザイン 五十番 本文レイアウト 西村美智代 こんな本、現状で八人もはてなからアマゾン経由で買ってるんだ… という。楽天はゼロ人でした。
小田嶋隆さんのおちゃけの本に出てきたので読みました。
『上を向いてアルコール 「元アル中」コラムニストの告白』読了 - Stantsiya_Iriya
ウィキペディアが充実しているこの青山正明という人が、1982年から白夜書房とダイアプレスのエロ雑誌に書き綴ってきた連載記事から、ドラッグ関連を抽出して大幅に加筆等手を加えたのが本書とか。従来あるこの手の本は、実体験に乏しい学者か、メデジンカルテル潜入とかそういう、ラリってるヒマのないサスペンスルポか、実体験が充実してるがゆえに、溶けて零落して貧乏に堕してしまったさみしさがチラ見出来る手記しかない。ので、現役でピンピンしててお金もありあまってる青木うじが、いっちょ決定版を書いたるかで書いたそうです。で、書いてからテンイヤーズ、自裁で死んじゃいましたで愛蔵版出版。
MDMAとかが化学の発展によりどんどんいろんな化学式になっていたちごっこになる前なので、MDMAという単語自体、いち項目でなく、頁83の注記で出てくるくらいです。そういう時代の本なので、今の時代はもう常識でないこと、大丈夫だと考えられてきたことも危険だったことが立証されてる時代に読んでもなあという。
マリファナ・ナウを80年代の腹腹時計と書いてるのがおもしろかったくらいです。しかし時代の違いとして、1992年は、ディスコでなく、クラブなんですよね。クラブ文化になってる。そして、なんか女子高生がいる。冒頭の新宿の喫茶店の場面や、頁105の処方箋薬の個所など。まだルーズソックスとかコギャルの時代ではないと思ったのですが、ローマは一夜にしてならず、墨また嬢は、否、すのまた城は一日にしてならず。制服がかわいくなったあたりから、徐々に堀が埋められていったのだなあと思います。こわいこわい。
頁169、おかみがお酒を禁止しないのは、税収より、長期に渡る大量飲酒の習慣のツケは定年前後の年齢にあらわれるので、そうなれば年金払わなくてもいいからだろうという天下の暴論書いてますが、現状として高齢者医療がかかるほうに針が振れてるだけなので、作者の推論は誤りでした。神奈川県は「未病」"Me-Byo"を推進しています。
それくらいかなあ。青木正明さんは、「ブツ」という表現を使う人ですが、ちゃんと、何の「ブツ」なのか明確に書いてるので、はったりや知ったかぶりではないと分かります。ただ「ブツ」と言われてもジャンルが分からん。知ったかぶりかハッタリだと思ってしまう。

あえて項目はマスクしました。サブカル誌編集者の常として、図版は豊富でしたが(でもとてもちっさい、縮小コピー繰り返してはっつけたてい)、イラストはここくらいでした。

もともと、どうゆうこころざしの出版社だったのか。某党の時代だったら「仕分け」以上
【後報】
中島らもの命日に、「らもさんも今ごろは天国でおいしい酒を飲んでるに違いない」と言う人は、地獄への道は善意で舗装されている、のとおりの言動の人ですが、(酒🍶などの点では煉獄で苦しんでいるに違いないよ)こっちが没後再版されたのは、褒め殺し、死者に鞭打つのが好きなサブカル気質だと思いました。生前の恥をさらす。ちがうかな。(2019/7/7)
