「ホワウェイ100面相」Not "face of farway" But "face of HUAWEI"(竹内亮ドキュメンタリーウィーク)"TAKEUCHI RYO DOCUMENTARY WEEK" 劇場鑑賞④パキスタン_巴基斯坦_Pakistan

youtu.be

パキスタン編に関しては、ユーチューブの倭の夢公式、否、禾口之木木夕公式動画にぜんぶ出てます。上記。他と合併してあがっているので、パキスタン編開始時点で止めておきました。

https://youtu.be/DpAlDN1e9eo?t=1003

上記は、16分43秒くらい。ホワウェイ社員居留地ゲートを銃を持って警護するガードマン。ここで観客の戦狼二名が、おおーという感じで感嘆の声を上げてまして、そんなに銃珍しいかと思いましたが、ガンダムオタという意味でないガノタだったのかもしれず、真の理由は分かりません。むかしは香港の銀行前ではシーク教徒のガードマンサンが、やっぱり銃持って立ってた気がするので、さほどと思ったのですが、違うかな。また、私は劇場では彼らの銃を、M16とカンチガイしていて、米国製の銃だったのでウォーウルフたちが感銘を受けたのかなと思ったのですが、今、見つけた動画で確認すると、ありふれたカラシニコフでした。学刈也。

屋上の狙撃手はM-16でしたでしょうか。ゴルゴのように。

下は、洪水災害に見舞われた現地インフラ復旧に向かうホワウェイ社員(漢族)が、彼らを狙ったテロが頻発しているので、防弾チョッキでファンダンチャー、防弾車に乗って準備バンタンで向かう場面。

https://youtu.be/DpAlDN1e9eo?t=1251

通信設備破損の原因は盗難や破壊工作でなく天災、水害によるものなのですが、なぜその復旧作業をする善意の国際企業戦士たちがテロに見舞われねばならないのか、まったく映画は説明がなく、また、観客の中国人も、パ中関係の実情が中国ではよく報道されているからか、まったく不審に思う気配はありませんでした。ここ、横から見ててものすごい違和感というか、もう少し自分たちが憎まれる理由について推察しよし、と思った。

動画は映画そのまんまですが、通信インフラ復旧に関して、撮影隊は、感謝の意を述べる長老の絵や、歓喜する子どもたちなんかを、喉から手が出るほど撮りたかったはずですが、一切撮れなかったようで、出ません。かわりに、現地被災者の、ねめつくようなうらみがましい目つきと、誰も助けてくれない絶望の怨嗟の声ばかりが出ます。なかなかでした。諸星大二郎『遠い国から』はやはりグンバツな観察眼の賜物。

そもそもパキスタンと中国は對インドほかの理由により、政府同士は仲がいいはずで、カラチ付近の軍港を人民解放軍が使うようにしたりとあるはずですが、パキスタン国民、特に原理主義者たちは、おそらく、豚喰いの漢族をまったく不浄の民として軽蔑しているフシがあるのではないでしょうか。なので、頻繁にテロの対象になるし、居留地から一歩も出れず、ためにメンタルヘルスケアのためにわざわざ指導員を雇用して、敷地内で体操したりランニングしたりバドミントンしたりしている。ぴえ~ん。

これは漢族だからの面もあるでしょうし、そうでない面もあるです。ロバート・ホワイティングという、『菊とバット』などの著書で知られる日米往還ライターサン*1が、80年代、まだソ連のアフガン侵攻に対するムジャヒディン支援でパキスタンと米国がガッチリだった時代にカラチに行ってるのですが、米国人と分かっただけで石を投げられたとか。ので、日米貿易摩擦で日本とアメリカがギクシャクしても、そんなもんパキスタン人に比べれば屁の河童ですよ、みたいに書いていた。アフガニスタンと国境を接するパキスタンのトライバルテリトリー、例のパシュトゥーン人が住んでいるほうは、国家より部族慣習法が重視される因習の世界なので、そこでのしきたりやタブーを尊重せず、ないがしろにするものは相応の報いを受けるわけですが(逆に言うと中村サーヒブ銃撃はまったくそれに当たらないので、外部の者の外部的動機説を私は推測しています*2)トライバルテリトリーでないシンド州やパンジャーブ州も、それなりには伝統や宗教が強いのかと。ホワウェイの漢族って、そういうの守るのかなあ。

前世紀の日本の世界地図ではインド領になっていた、パキスタンが実効支配するヒンズークシュのギルギット、フンザからクンジュラーブ峠を経てカシュガルに至るカラコルムハイウェイは、ほぼほぼ中国、人民解放軍が建設したわけで、私はそれに従事した人にも会ったことあるのですが、「とにかくひどかった」と繰り返すその具体的な内容を訊いても、教えてくれませんでした。こちらの語学力が劣っていて伝わらないと思ったのか、方言なので理解されないと思ったのか、あるいは別の理由か。

で、むかし私がカラコルムハイウェイを旅行した時、人民解放軍が作ったので、あちこちの橋の欄干には、盧溝橋のミニチュア版みたいな、獅子の像がデザイン、設置されていたのですが、またこれが回教の偶像崇拝を禁ずるタブーに触れていたらしく、たいがいの獅子像が石かなんかをガンガンやられて、削られたりぶっ壊れたりしてました。いやーほんとに偶像嫌いなんだなあと思った。邪教とか迷妄を、公路建設と抱き合わせに輸出して来たとでも思ったんでしょうかね。

最近神戸でガンビア人がイコノクラスム*3で神社の賽銭箱なんかを壊した時には、日本ムスリム協会が古兰经の第六章一百零八节、異教徒がアッラーをさしおいて祈っているものをそしってはならない、を引き合いに穏健派としての啓蒙活動を一層邁進することを表明してました。

﴿ وَلَا تَسُبُّوا الَّذِينَ يَدْعُونَ مِن دُونِ اللَّهِ فَيَسُبُّوا اللَّهَ عَدْوًا بِغَيْرِ عِلْمٍ ۗ كَذَٰلِكَ زَيَّنَّا لِكُلِّ أُمَّةٍ عَمَلَهُمْ ثُمَّ إِلَىٰ رَبِّهِم مَّرْجِعُهُمْ فَيُنَبِّئُهُم بِمَا كَانُوا يَعْمَلُونَ﴾
[ سورة الأنعام: 108]

そういう意味のアラビア語なのかはともかく、中国とパキスタンはそのへんどうなのかなあとも。

Google マップ

Google マップ

もう今ではそういう半壊獅子像は撤去されて、シンプルなデザインに作り直されたようで、上のように、てきとうな橋のグーグルマップ掲載写真を見ても、シンプルな欄干になっています。かつての獅子像バッキバキのあとかたもない。

中国のウイグル弾圧でも、イスラム原理主義輸出元のひとつはパキスタンと認識されてるでしょうし、実際、中国公安がウイグル人にヒゲ剃れヒゲ剃れ、ヒゲは原理主義者テロリストの証じゃ、と飲酒などとともに強要するひげもじゃムスリムは、パキスタンに行くとようさんいてますし。逆に、あちらの価値観からすると、一人前のムスリムがヒゲ剃ってるなんて、ナンパな証拠、おまいは映画俳優か、みたいな。

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正常服饰与非正常服饰区分图(ノーマルな服装とアンノーマルな服装の区分図)

 维吾尔族传统服饰(ウイグル人の伝統ファッション)

 (文章による説明はなく、女性のスカーフや緑のウイグルハットなど)

 禁止穿着服饰或装扮(着用を禁止される服装と装飾)

  蒙面纱及"吉里巴甫"服(顔全体を覆う布「ブルカ」)

  非正常留大胡子(常識範疇にない大きなヒゲ)

  奇装异服(奇異な服装)写真を見てもどこがそうなのか不思議

  “马来西亚”服(「マレーシア」風の服)ウイグルムスリムでないからか。

  星月标识服饰(星と三日月の回教マークをつけたファッション)

以上非正常服饰不得穿着,生产,买卖  违者依法处理

(以上のアンノーマルなファッションは着用、製造、売買をしてはならない。

 違反者は法に依って処理されます)

stantsiya-iriya.hatenablog.com

まあ私が住んでいる当たりのヒゲもじゃムスリムは、スリランカの、母国の人口では5%くらいしかいないはずのムスリムスリランカ人が、なぜか海老名のモスクを中心にたくさんいるわけで(南林間や相模大塚スリランカ料理店は多数派の仏教徒シンハラ人の店)パキスタン人はまた別みたいな感じもあるのですが、でもいないということはない。相武台前にはラージプートの弟さんの店もあるし。

中国はイランとサウジの国交回復の仲介をしたことで最近すごく名をあげましたが、政府間と国民レベルの交流では、天と地ほども差があるというか、雲泥の差なんですかね。イランに関しては、むかし平然と上野にノマドチックな交易の場を作ってしまったように、平然とバンバン百均の聖地義烏などに現れ、中国側も回族を通訳としてバンバン採用して双赢の関係を築いていたと聞きますが、イラン人とは仲良くやれてもパキスタン人とはダメだったのか。イランはアクション映画でISを悪役として出すような国ですが、パキスタンはそうではないのかなあ。

stantsiya-iriya.hatenablog.com

中国でもキンペーチャンの故郷のように、回族が多いところでは、豚肉を猪肉というだけでもタブーで、〈大肉〉"darou"と言い変えねばいけないのですが、ジューネイシエンションのナンキンでは、どうでしょうか。南京もそれなりに回族がいるはずですが。

このようなグラスルーツレベルで水と油なパ中関係があって、その一方で、ナクサライト運動のように、インドでヒンズー教の聖者や神さまのポスターとマルクスレーニンの肖像を並べて売ってるような地域もあるので、インドで万が一マオイストが国土の赤化に成功したら、もうパキスタンいらんいうことになるかもしれへんね、シャレでのうて、と思ってます。

Naxalite–Maoist insurgency - Wikipedia

stantsiya-iriya.hatenablog.com

パキスタンもインドも核保有国で、確かインドの核は、持っているというだけで、実戦には到底使いようもないレベルとむかし聞きましたが、カーン博士のパキスタンの核戦力は、どんなもんでしょうか。パ中関係が日中関係と大きく異なる点を挙げるとするなら、お互い核保有国同士の関係ということだろうな、と思ってます。以上

いつの間にか劇場版の予告も出来てました。下記。

www.youtube.com

下はチラシの紹介文。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/stantsiya_iriya/20230526/20230526191954.jpg

製作国/地域:中国 言語: 中国語/日本語

「国家安全保障に関わる」 として3年前、トランプ前大統領から名指 しで批判された中国通信機器企業・ ファーウェイ。 その後、 CFO の孟晩舟氏がカナダで拘留され、 半導体輸入や Google の使用も 禁止され、 米中関係が悪化するなど、 国際政治の話題に上り続けて来た。 しかし多くの人は知らない、 “ファーウェイとは一体何をしてい る会社なのか” を。

ファーウェイ本部と 「竹内監督の撮影内容には一切干渉しない」 という約束を交わした後、 竹内は日本を含む世界13カ国を周り、 世界各地に散らばる20万のファーウェイ社員を撮りに行く。 彼らは 一体何をしているのか、誰も見たことがないファーウェイ世界戦略の真相に迫る。

クチは出さないけど、シリーズ製作費は、安田峰俊サンによると、ホワウェイ持ちだそうです。しかし下のような、遅れて来た竹の子族のようなファッションが本当に似合う。ただのチャラ男ではない。風見慎吾かと思った。な・み・だ・の、take a chance, take a chance♪

b.hatena.ne.jp

風見しんご - Wikipedia

これまでの私の感想は下記。

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