『酒は思考の源でR めくるめく家飲み一人酒🍶』"Alcohol Is The Source of Thoughts. - A Dazzling Home Drinking Experience" by LASSWELL HOSOKI ラズウェル細木 (第十五話~第二十七話)読了

奥付にも目次にも書いてませんが、時期不明の「東京ウォーカー」連載(たぶん)で、装幀者の記載個所も不明。カンゼンの本かと思いきや、角川の本。途中までで力尽きて、最後まで感想書いてませんでしたので、続けます。

KADOKAWA ラズウェル細木の日々の晩酌と飲んだ時に考えること \しょーもない… だがそれでいい!/

相変わらず目立つ帯。こっちのが正しいタイトルではないかと思いたくなる帯文句。

ところでショートパスタの名称って フジッリ ファルファッレ カッペレッティ オレキエッテ ニョッキ 小さいカタカナの「ッ」が入ってるのがケッコーあって 発音しづらいんだけどイタリア人て小さい「ッ」が好きなのかな? \イタリアにカタカナはありませーん/ とそんなことを考えながら夜は更けていく… ラズウェル細木の不毛な夜はこうして更けていく……

帯折り返し。この煽り文句を考えて二重傍線を引いた編集者の名前はどこかにイニシャルだけ出てた気瓦斯。

タジン鍋 蓋をとったら ただの皿 ラズウェル 酒は思考の源でR めくるめく家飲み一人酒

もう片方の帯折り返し。さすがにここには編集者も「駄句」などのケチをつけてません。当たり前か。

カバーをとった表紙。流石国文科出身(と記憶してるのですが、模造記憶だったらすみません)各話のタイトルコマにこうした絵が描かれるので、表紙はそれをあしらってます。ここまで仕事してるのに、装幀者の名前がないのは本当に不思議な話。角川は歴史ある大手なのに。

江戸時代はそういう時代だったので、画材は日本だけでなく震旦もありますでよという。頁4、プロローグ「酒飲みの頭の中」の絵。壺中天ならぬ酒中天。あんま朝鮮半島はないんですよね。朝鮮通信使に限定したつきあいだったからか。九州なら熊本の蔚山町とかでピンポイントで画材にしそうなもんですが、不思議。

でまあそれが唐代など空想上のもろこしだけなら分かるんですが、辮髪の挙人みたいな人に旗袍の女性がベルベット・アンダーグラウンドアンドニコを弾くような清代の絵もあって、実はこれは頁116の第26話「思い出の香港晩酌」の絵。中国南方といえば清朝末期の反清復明&滅満興漢の牙城ですので、「そういえば韓国では、満州族など夷狄を指すオランケというハングルと中共を組み合わせて《中共오랑캐》と呼んだりしてたそうなので、それで香港が夷狄に占領された香港を風刺してこういう画か」とは1㍉も思いませんでした。

第十五話「きのこ晩酌」

最初こそえのきのスペインオムレツや焼き椎茸醤油掛けなど、廉価なキノコを使った料理に殊勝に挑みますが、ラズウェルサンは松茸の味が分かる松茸大好き人間ですので、だんだんガマンが出来なくなり、松茸の味お吸い物を「松吸い」と略称で呼んでバンバン使って、エリンギや椎茸の軸とあわせてなんちゃって土瓶蒸しやなんちゃって松茸ご飯を満喫します。この話が「フェイク松茸晩酌」だったら読者の印象は激しく違ってたことでしょう。字幕は大切。

第十六話は初冬に風邪気味なのでそれ対策晩酌。タマゴ酒はマズくて効かないとバッサリ全否定からスタート。途中で、トカゲやヘビを漬け込んだ漢方の薬用酒を思い切って捨てた話が出ます。私の家にもむかし、マムシを漬け込んだ焼酎がありましたが、傷口に塗る塗り薬で、呑む方向には使ってませんでした。で、塗ったらかぶれたので捨てた。最後は、〆の糖質、炭水化物をどう自分にあきらめさせるかが中高年の課題、という予想外の方向でオチます。

第十七話は元日ひとり飲み。この人は酒飲み仲間のヨコのつながりもあるし、そっからイベントや動画にも出たりしますし、つかず離れずの家族もいるしなので、毎年のことではないと思います。

「~いたしません」はドクターエックスですね。米倉涼子。Dr.twitterが改題したわけじゃないよなんちてなんちて~と言って騒いでも独り、を満喫する場面はありません。

第十八話は冷蔵庫片付け飲み。すぐパンパンになる冷蔵庫とほぼカラッカラな冷蔵庫の違いは奈辺にありや。個人的には、出不精で買い物に行かなくなって、さらに貧乏になればあっという間に冷蔵庫は片付くと思います。そのタイミングで庫内の拭き掃除などしないと、カラなのにカスや液体のあとがこびりついて汚い冷蔵庫。

その後、生活の知恵で、食器の洗い物をする前にキッチンペーパーで汚れを拭き取るとシンクがキレイなままというライフハックが出ますが、一人暮らしなんだから、こまめにキッチンハイターでシンク漂白すればいいだけじゃんと思いました。ついでに三角ナントカやまな板もきれいに出来るし。複数の人間がいると、漂白してるから使わないでがモメるもとになったりして、ウザい。

第十九話は春野菜と山菜飲み。タイトル絵は下記。

ラズウェルに逢ふや御室の花ざかり

元絵はまったく出ません。鳥獣戯画とかが出てしまうレベル。釣りと山菜取り両方やる人が、どっちか片方だったら山菜取りと答える場面があります。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/stantsiya_iriya/20250530/20250530204348.jpg

今年五月。某インドネシア料理店のこの「サンバル」がほろ苦くてふきみそのような味で、インドネシアにもこういう味があるのかと驚いたです。訊いてみるとピーマンをミキサーにかけて作ってるとのこと。ピーマンと蕗は同系統の味だったのか。知らなかった。

第二十話はしまい込んで使わない調理器を使ってみた飲み。しまい込んでしまうには理由がある、を再確認する結果に。

第二十話はミートプレス晩酌。こういうタイトル絵です。

SNS吉田戦車サンやパリッコサンが話題にしてたそうで、しかしビッグコミックのまんがでは見た記憶がないので(忘れてるだけかも)吉田戦車のまんがにも出してほしいです。私はこれを買うより前に鉄のフライパンがほしい。テフロンでないフライパン。

キッチン立ち飲みをしながら、既製品のワンルームマンションなどの調理台が男性には少し低いのではないかと考察してます。よく使うであろう客層に合わせた高さということなのか。

reform.cainz.com

九州産業大学学術リポジトリ【調査報告書】「キッチンにおける作業のしやすい調理台高さおよび身体的負荷の少ないシンク底高さに関する主観評価実験」

http://repository.kyusan-u.ac.jp/dspace/bitstream/11178/7992/1/kenchikutoshi1-6.pdf

第22話はもう梅雨の季節で、第17話が元日ですので、月イチ連載かなと。激辛麻辣火鍋飲み。火鍋の〆にラーメンを投入するのは、韓国のプデチゲと火鍋が日本でミックスされた新しい文化な気がします。火鍋は粉もん文化圏の北方なので、マントウかなんかでしめると思う。タイスキとのミックスの可能性はないかなとちらと思いましたが、タイスキの〆はおじやのはず。ちがったかな。

第23話「フルーツ晩酌」西瓜を加熱するとカメムシの匂いがするという流言もあったが、やってみたらうまかったとのこと。さらに、フルーツをネタに握ったフルーツ寿司が和歌山県紀の川市にあるそうで、それもやってみたらうまかったとのこと。すぐ回転寿司業界に真似されそうですが、まだされてないところを見ると、素材のストック&消費がネックなのかな? フルーツ寿司を季節のメニューに置いても、デザートのフルーツしかポチッてもらえないとか、何か事情があるのかも。舌は人間で最も保守的な器官。

第24話は揚げもの尽くし晩酌。自分で揚げてます。年末等に油がしたたる換気扇を掃除する場面はありません。換気扇カバーを付け替える場面くらいはあってもいいかも。もしくは、ダスキンなどのお掃除サンビスとコラボするまんががいずれ現れるかも。

この回に担当の人が出た。イニシャルでなくカトーサンだった。清野とおるサン『東京怪奇酒』も加藤編集長だったし、東京ウォーカー、編集ひとりしかいないのかな。だとしたら本書に連載時期も装丁者も書いてないのもうなづける。ぜんぶひとりじゃ㍉だ。⇒読み返したら第三話大相撲晩酌にも加藤編集長は出ていて、上巻の読書感想にそれも書いてるのですが、下巻の感想を書く頃には忘れてました。あやふやな記憶。(2025/8/1追記)

第25話は出来あいアレンジ晩酌。スーパーの総菜のポテサラや揚げ物、冷凍餃子にひと工夫。くふう。

次は香港晩酌。2018年までラズウェルサンは年イチで香港に行っていたそうで、しかし政情不安とコロナで行かなくなって久しいとか。最近のニュースを見ると、大陸移住者はむろん、地道な香港人も物価高を避けて買い物は日帰りで広東省側でしてばっからしく、香港の高級料理店は軒並み閑古鳥と誰かがヤフーで書いてました。中島サンだったかな。ラズウェルサンも次に行くときは深圳メインになって、中国嫁日記のゲツサンが瀋陽出身でありながら働いてた深圳の店のあたりを散策してみる展開になるかもしれません。

第27話も冷蔵庫整理晩酌。こう何度もやるとは、好評なんでしょうか。外に出ないで済ませたい人向けのライフハック

そしてあとがき。四コマ仕立てですが、やまなしおちなしいみなしが多いかも。

前半戦の感想は下記。

stantsiya-iriya.hatenablog.com

カバー折り返し文句。

お酒を飲んで考えることって
本当に自由でしょーもない。
酒仙・ラズウェル細木のめくるめく
晩酌の詳細と頭の中を大公開!
読むだけで酔える、読むだけで
肴はなくとも酒が進む、グルメエッセイ漫画。

頁10に達磨さんが出ます。入墨に出刃の石川五右衛門?は頁112。出来合い晩酌のポテサラの上にいますが、特に意味はないと思います。

以上