読書

『鴨川ランナー』"KAMOGAWA-River RUNNER" دونده رود کامو by Gregory Khezrnejat گریگوری خزرنجاة グレゴリー・ケズナジャット 読了

これも、済東鉄腸サンの本*1に出て来た本の中の一冊。どういう文脈で出て来たのか、もうまったく忘れてます。 bookclub.kodansha.co.jp 鴨川ランナー 作者:グレゴリー・ケズナジャット 講談社 Amazon 装画=鮫島ゆい「Ordinary picture(Frame)」(2020年)…

『ポトスライムの舟』"THE POTHOS LIME BOAT" by TSUMURA KIKUKO 津村記久子(講談社文庫)読了

作者の本を何冊か読み、芥川賞受賞作も読んだ方がいいと思って読みました。 ポトスライムの舟 (講談社文庫) 作者:津村 記久子 講談社 Amazon 読んだのは文庫本。「解説 自由への航海」中川礼二、否、安藤礼二(文芸評論家)所収。著者の本の特徴として、単行…

『SPUNK -スパンク!-』1 新井英樹 ARAI HIDEKI 参謀 staff officer 鏡ゆみこ KAGAMI YUMIKO(BEAM COMIX)読了

これがあれかあ、今期地上波ドラマ化『ゆりあ先生の赤い糸』の原作まんがのあとがきだかブログだかで、お父ちゃんが湯水のように取材費を使って、心配させまくって、ようようスタートのまんがかあ、と、アマゾンでてきとうに見つけて思い、ポチって、五冊く…

『バッカーノ!The Rolling Bootlegs』"BACCANO!The Rolling Bootlegs" Written by Narita Ryogo Illustrated by Enami Katsumi 成田良悟 イラスト:エナミカツミ(電撃文庫)読了

済東鉄腸サンの本*1に出て来た本の中の一冊。どういう文脈で出て来たのか、もうまったく忘れてます。が、読みました。たぶんこのシリーズをいちばん熱く語ってたんじゃいか。 バッカーノ! The Rolling Bootlegs (電撃文庫) 作者:成田 良悟 KADOKAWA Amazon …

『1984年に生まれて』《生于一九八四》郝景芳 "Born in 1984" chapter 17. by Hao Jingfang 第十七章 読了

伏線を回収しないでアオサギにまかせてもいいのでしょうが、作者はきちょうめん。ホテルニューハンプシャーのように時計の針が逆回りして、1984年10月4日、主人公が生まれた朝に戻り、父が母の分娩に立ち会えなかったことの詳細、誤解、ほんとうは愛されてい…

『美味しんぼ』㉔ カレー勝負 "Oishinbo" vol.24 "Curry match" Written by Kariya Tetsu Illustrated by Hanasaki Akira 作:雁屋 哲  画:花咲アキラ(ビッグコミックス)読了

忘年会で「美味しんぼにも登場するモルジブフィッシュ」について話を聞いたので、その巻を読んでみました。ブッコフで¥110税込。 装丁/海野一雄 カバー・フォト/菊地和男 美味しんぼ(24) (ビッグコミックス) 作者:花咲アキラ,雁屋哲 小学館 Amazon ww…

『そのカワイイは誰のため? ルッキズムをやっつけたくてスリランカで起業した話』"Who is that KAWAII for? The story of how I started a business in Sri Lanka to beat lookism out." by Maekawa Yuna 前川裕奈 読了

なんとなくスリランカの本を探していて、ネットサーフィンで出て来た本。近隣の図書館に蔵書がなく、以前フィリピンとのダブルの女性のミシシッピー川下り旅行記などを買った冒険の書店なら置いてるかと思いましたがないかったので、紀ノ国屋にネットで注文…

『小犬たち/ボスたち』"Los cachorros / Los jefes" por Mario Vargas Llosa M・バルガス=リョサ(ラテンアメリカ文学叢書7)読了

私はこれだけペルー料理を食べていながら、ペルー初のノーベル賞受賞者である著者の小説をまだ読んだことがなく、それどころかボルヘスとバルガス=リョササンの区別がついていませんでした。ボルヘスが『エレンディラ』を書いたと思い込んでいたり、いろい…

『フットボールネーション (18)  ―死闘―』"F∞TBALLNATION" vol.18 DEATH STRUGGLE by Ōtake Yuki 大武ユキ 科学指導◉高岡英夫(運動科学総合研究所)(スペリオールビッグコミックス)読了

駅前書店の平積み残り三冊の一番上を買いました。駅前書店も分かっていて、ビニルかけてませんでした。だから奥付で、既刊重複買いでないこと確認して買えました。まあビニルかけてあっても店員サンに聞くだけですが、以前大規模書店で店員さんに聞いたら、…

『やりたいことは二度寝だけ』"All I want to do is sleep again. " by TSUMURA KIKUKO 津村記久子 読了

この人のエッセーも読んでみようと思って読みました。装幀 名久井直子 装画 木下晋也 章の終わりと表紙くらいしかイラストはないのですが、このポテン生活の人のイラストはキラーコンテンツなので、全編ポテンヒット色に染められていると言っても過言ではな…

『1984年に生まれて』《生于一九八四》郝景芳 "Born in 1984" chapter 16. by Hao Jingfang 第十六章 読了

2010年に主人公は再び国家公務員になるための試験勉強を始め、2011年にふたたび統計局で働き始めます。旧友の中のひとりは、部署が今でも住まいを割り当ててくれるのかを気にしていて、答えはノーでした。自力で部屋を探し、動物園近くに同じ職場の若い女性…

『完本 カリスマーー中内㓛なかうちいさおとダイエーの「戦後せんご」』(下)"CHARISMA -NAKAUCHI ISAO & daiei 'S 〈POSTWAR〉" Complete Version. Lower Volume. by Sano Shinichi 佐野眞一(ちくま文庫)読了

筑摩書房 完本 カリスマ 中内いさおとダイエーの「戦後」(下) / 佐野 眞一 著 カバーデザイン 間村俊一 装幀 安野光雅 解説 金子勝 巻末に完本版あとがき。略年譜、取材協力一覧、主要参考引用文献、主要人名索引あり。1998年日経BPより単行本。2001年増補…

『彼の娘』"HIS DAUGHTER" by AMEYA NORIMIZU 飴屋法水 読了

ビッグコミックオリジナル『前科者』に出て来る本。電子版はないようです。ほかの著書も電子化されてないようなので、なんか信条があるのかもしれません。あるいは、本書はフィクションなのですが、実在の人物の写真が多く載ってるので、デジタル化したくな…

『満州アヘンスクワッド (13) 』"MANSHU AHENSQUAD" vol.13 STORY : TSUKASA MONMA COMIC : SHIKAKO (ヤンマガKC)

COVER DESIGN YUSUKE KURACHI (ASTRORB) 初出「ヤングマガジン」'22年47号~'23年6号掲載。休んでないんですね。すごいなあ。 満州アヘンスクワッド(13) (コミックDAYSコミックス) 作者:鹿子,門馬司 講談社 Amazon 火花爆せる歓楽街 上海シャンハイ…

『1984年に生まれて』《生于一九八四》郝景芳 "Born in 1984" chapter 15. by Hao Jingfang 第十五章 読了

1984年に生まれて 作者:郝景芳 中央公論新社 Amazon 2010年の春から夏にかけて、主人公はかつての旧友たちが暮らす中国各地を断続的に訪ねます。 二ヶ所目は江西省。南昌蜂起や景徳鎮があるので、それと知らず訪れたことのある邦人も多いのでは。私は、…

『楽園の泉』"THE FOUNTAINS OF PARADISE" by Arthur C. Clarke(ハヤカワ文庫SF)"TOKYO HAYAKAWA BOOKS"読了

堂場瞬一『風の値段』*1に出て来る小説で、軌道エレベーターを語るならまずこれを読まないと話にならないというようなノリでしたので、読みました。しかし、どの小説に出て来たのかをさっきまで忘れていて、津村記久子『この世にたやすい仕事はない』*2*3に…

『私が選ぶ国書刊行会の3冊 ー国書刊行会創業50周年記念小冊子』" THREE BOOKS FROM KOKUSHO KANKOKAI THAT I CHOOSE - Booklet Commemorating the 50th Anniversary of the Founding of Kokusho Kankokai. "読了

ビッグコミックオリジナル連載『前科者』に出て来る本。 国書刊行会は、"National Book Publishing Company"とでも訳すのでしょうか。古今東西のあらゆる奇書を訳す出版社のイメージですので、逆に、英文サイトもなければ英語ほか、他言語のウィキペディアも…

『逃亡の書 西へ東へ道つなぎ』"The Book of Escape. Connecting The Road to West, or to East."「第三章 花ざかりの島 難民審査のあとさき」Chapter 3. "The Island in full bloom. The consequences of Refugee Examinations." by MAEKAWA SANEYUKI 前川仁之 読了

済州島再訪のこの章でもハルラ山をハンラ山と書いていて、私の小さな優越感をくすぐってくれるのですが(人間がちっぽけな証左)それ以上に、チェジュドのイエメン人たちに飲酒の習慣が広まりつつあることのほうに驚きました。高野秀行『イスラム飲酒紀行』…

『逃亡の書 西へ東へ道つなぎ』"The Book of Escape. Connecting The Road to West, or to East."「序章」「第二章 先人たちの亡命行 パウ・カザルスとヴァルター・ベンヤミンの足跡」Prologue and Chapter 2. "The exile of predecessors. Footprints of Pau Casals and Walter Benjamin." by MAEKAWA SANEYUKI 前川仁之 読了

ja.wikipedia.org ja.wikipedia.org 序章について言うと、サマリ、アジェンダ、今北産業を書かねばという想いが強すぎたのか、逃亡逃亡逃亡、金科玉条のように書きすぎという印象を持ちました。私の感想では、前川サンは逃亡者でなく、逃亡を助ける人なので。…

『逃亡の書 西へ東へ道つなぎ』"The Book of Escape. Connecting The Road to West, or to East."「第四章 帰郷 ウクライナから遠くはなれて」Chapter 4. "Homecoming. Far from Ukraine." by MAEKAWA SANEYUKI 前川仁之 読了

en.wikipedia.org 章の副題をこの映画のもじりにしてしまうことは、作者も悩んだと思います。でも、ウクライナから日本に避難している避難民にとっては、これが偽らざる心境(少なくとも前川サンが出会ったウクライナ難民たちにとっては)なのでしょう。関係…

ビッグコミック2023年12月増刊号掲載(諸星大二郎劇場37 Morohoshi Daijiro Theater Vol.37)アリスとシェエラザード|第17話"Alice and Scheherazade : Episode 17"『騙し絵の館』"The Trompe L'oeil House."読了

ドレス借りパク(ネタバレ) www.fnn.jp ホラー漫画の鬼才が贈る オムニバス怪奇譚、 待望の最新巻!! [諸星大二郎劇場] 第5集 仮面舞踏会 ~アリスとシェエラザード~ 2024年1月31日頃発売!! 全て続々重版!! お前の口にくちづけしたよ ヨカナーンは男性だっ…

『逃亡の書 西へ東へ道つなぎ』"The Book of Escape. Connecting The Road to West, or to East."「第一章 季節風のたより 済州島のイエメン人たち」Chapter 1. "News of the Seasonal Winds. Yemenis on Jeju Island." by MAEKAWA SANEYUKI 前川仁之 読了

これもビッグコミックオリジナル連載まんが『前科者』読書会で出て来た本。 逃亡の書 西へ東へ道つなぎ 作者:前川仁之 小学館 Amazon detail.chiebukuro.yahoo.co.jp 装丁 福岡奈央子 挿絵・地図 著者 序章とあとがきあり。カバ折りの著者写真はヤナガワゴー…

མི་རོ་རྩེ་སྒྲུང་།『チベットのむかしばなし しかばねの物語』“Tales of the Golden Corpse: Tibetan Folk Tales” “Les Contes facétieux du cadavre ”《说不完的故事》读完

チベットのむかしばなし しかばねの物語|本をさがす|こどもの本の「のら書店」 www.tufs.ac.jp Les Contes facétieux du cadavre | L'Asiathèque Tales of the Golden Corpse: Tibetan Folk Tales (International Folk Tale Series) 作者:Benson, Sandra I…

相鉄瓦版 Sotetsu Kawaraban 第285号(2023年11月1日更新)特集|相鉄ジョイナス開業50周年記念 ジョイナス50年分の思い出 読了

相鉄瓦版 TOP 表紙イラスト/サタケシュンスケ 裏表紙の今昔写真掲載も横浜駅西口。1974年ごろ、1991年、現在。 そこを開けるとJOINUS×相模鉄道スタンプラリー。ジョイナス、二俣川、新横浜駅、弥生台駅、三ツ境の五ヶ所を回ってスタンプを押すと、先着5,000…

『1984年に生まれて』《生于一九八四》郝景芳 "Born in 1984" chapter 14. by Hao Jingfang 第十四章 読了

頁307 ある晩、母と二人でニュース番組を見ながら食事をし、(略)母が豆のさやを剥くのを手伝った。母は枝豆を剥いて翌日の昼に肉と一緒に炒めたおかずを作ろうとしていた。(略)母も私もしばらく黙って手を動かしていた。のんびりと時間の感覚がなくなっ…

『神聖ローマ帝国三十年戦争 1』"Holy Roman Empire, Thirty Years' War" vol.1(歴史群像コミックス)"history group image comics" 読了

歴史群像―デジタル歴史館-「新刊案内」 神聖ローマ帝国 三十年戦争(1) (歴史群像コミックス) 作者:宮下英樹 ワン・パブリッシング Amazon 本屋でなんとなく手にしたマンガ。編集:スタジオ BEE デザイン:門脇正造 タイトルロゴ作成=田代俊介(Phantom G inc…

『とにかくうちに帰ります』"I have to go home no matter what. " by TSUMURA KIKUKO 津村記久子 読了

『この世にたやすい仕事はない』*1*2を読んで、面白かったのでほかのも読もうと思って読みました。 とにかくうちに帰ります(新潮文庫) 作者:津村 記久子 新潮社 Amazon 装画 横山裕一 装幀 新潮社装幀室 読んだのは2012年のハードカバー。文庫本と同じ表紙…

『浮遊霊ブラジル』"A Wandering Ghost (floating spirit) in Brazil" by Tsumura Kikuko 津村記久子 読了

『この世にたやすい仕事はない』*1*2を読んで、面白かったのでほかのも読もうと思って読みました。表題作は、『この世にたやすい仕事はない』の第一話に出て来る小説家が作中で書いていた小説です。作者がモデルと思わなかったですが、モデルだったのか。 浮…

『優しい地獄』"GENTLE HELL" by Irina Grigore イリナ・グリゴレ

済東鉄腸サンの本に出て来た本の中の一冊。どういう文脈で出て来たのか、もうまったく忘れてます。が、読みました。 亜紀書房 - 優しい地獄 装丁 寄藤文平+古屋都美(文平銀座) 優しい地獄 作者:イリナ・グリゴレ 亜紀書房 Amazon 著者がルーマニア人なの…

『わたしのスリランカ』මගේ ශ්‍රී ලංකාව என் இலங்கை "My Sri Lanka" by Nakamura Reiko நகமுரா ரெய்கோ නකමුර රේකෝ 中村禮子 読了

頁1 「何故、『セイロン』といっていたのを『スリランカ』に変えたりするのかしらね」 「『ジャパン』を『日本』に変えたようなものだよ。スリランカは一九四九年に独立するまで西欧諸国(ポルトガル・オランダ・イギリス)の植民地だった。そんな関係で、公…